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■京都大iPS細胞備蓄、日本人の5割カバーへ 19番目までの血液提供者見付かる

 

 健康な提供者の血液から医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製する「iPS細胞ストック事業」で、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は8日、日本人の5割と免疫の型が合う19番目までの血液の提供者を見付けたと、京都市での国際シンポジウムで発表しました。

 ストック事業は、他人に移植しても拒絶反応が起きにくい特殊な免疫の型を持つ健康な人から血液の提供を受け、医療用のiPS細胞を作って備蓄する取り組み。ただ、提供者が見付かっていても、「実際にiPS細胞を作るかどうかは費用などの面も踏まえて検討していく」と同研究所の広報担当者は説明しています。

 同研究所は最も多くの日本人が持つ免疫の型から順にiPS細胞を備蓄、今年度中に3番目をストックして提供を始める予定で、最終的な検査を進めています。実現すると日本人の3割に相当する3千数百万人をカバーできるようになり、今年度末までに日本人の3~5割をカバーするという目標を達成できる見通し。

 再生医療などへの応用が期待されているiPS細胞は、患者本人の組織から作るより、他人からあらかじめ作って備蓄するほうが費用や時間で有利とされます。

 iPS細胞研究所は今年1月、iPS細胞の作製過程の品質管理に不備があり、試薬取り違えの可能性が生じたため、大学や研究機関、企業向けの提供を一部停止。管理体制を見直して10月に提供を再開しました。

 提供を再開したのは、新生児のへその緒に含まれる「臍帯血(さいたいけつ)」から作ったiPS細胞で、改めて拒絶反応が起きにくい免疫の型を持った臍帯血からiPS細胞を作り、品質検査もやり直しました。この臍帯血から作ったiPS細胞は、日本人の17%をカバーできる見込みとしています。

 

 2017年11月9日(木)