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■食品リコール報告をメーカーに義務付け、情報を一元管理 厚労省が法改正へ

 

 厚生労働省は6日までに、異物混入や誤表示があった食品をメーカーなどが自主回収する「食品リコール」に関して、メーカー側に自治体への報告を義務付ける方針を固めました。

 現状では、食品リコールの発生状況を国が把握する仕組みがありませんが、自治体を通じ、情報を一元管理できるようにします。

 食品衛生法改正案を来年の通常国会に提出する見込みで、メーカー側が報告を怠った場合に罰則を科すことも検討します。

 また、メーカー側がインターネット上でリコールを報告できるシステムを開発する方針で、必要な3億円余の軽費を来年度予算の概算要求に盛り込みました。消費者が食品リコールに関する情報をまとめて閲覧できるホームページも作成し、回収対象の商品名や写真、回収理由と健康被害の可能性、問い合わせ先を公表する方針。

 食品リコールは、異物混入や誤表示などのほか、加熱殺菌やアレルギー表示が不十分だった食品などが対象となります。厚労省は、情報を一元化して実態把握を進めることで、メーカー側や消費者に注意喚起を促すとともに、自治体間で問題のある食品などの情報を確実に共有できるようにします。

 厚労省によると、都道府県や政令指定都市中核市中核市以外の保健所設置市などに、食品リコールの報告をメーカー側に求めているかどうか尋ねたところ、回答した140自治体のうち4分の3に当たる108自治体は条例などで独自に報告を求めていましたが、残りの4分の1は報告を求めていませんでした。

 独自に報告義務を課している自治体に限ると、2016年度の1年間で食品リコールは計967件確認されていますが、実際は、さらに多いとみられます。

 毎年、多数発生している食品リコールは、消費者が口にしても問題がないケースが大半を占める一方で、健康被害が出る深刻な事例も起きています。

 神奈川県平塚市の食品会社などが昨年、販売した冷凍メンチカツを食べた人が腸管出血性大腸菌O157に感染。自主回収を進めたものの、健康被害は数十人に及びました。

 大手メーカーの製品で食品リコールが発生することもあり、マルハニチロは今年10月、輸入したムール貝の冷凍食品で、原材料表示などが一部不鮮明だったとして5800個を回収すると公表。伊藤ハムも同月、腐敗した商品が見付かったとして、総菜食品計3570パックの回収を発表しました。

 製品そのものに問題がなくても、表示の記載ミスがあれば、食品リコールの対象となります。外食チェーン大手のリンガーハットは9月、持ち帰り用のチャーハンで、アレルギー物質の卵の記載が漏れるなどしたとして約3万個を回収するとしました。

 厚生労働省によると、アメリカやヨーロッパ連合(EU)ではすでに、メーカー側が食品リコールを届け出る制度があります。

 

 2017年11月6日(月)