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尿道カルンクル

 

女性の外尿道口付近の後壁にできる良性腫瘍

 尿道カルンクルとは、主に中高年女性の尿が体外に出る外尿道口付近の尿道後壁にできる良性の小さな腫瘍(しゅよう)。尿道カルンクラとも呼ばれます。

 中年以降の女性の良性の尿道腫瘍としては最も多く、赤色または暗褐色で、5ミリから1センチほどの大豆(だいず)くらいの大きさで、比較的軟らかい腫瘍です。尿道に付着している本体が、外尿道口からはみ出しています。

 症状としては、排尿時の尿道出血、血尿が多く、排尿痛があることもあります。また、腫瘍には血管が多いため触れると容易に出血し、疼痛(とうつう)があります。腫瘍が小さい場合には、自覚症状がないことも少なくなく、排尿後にトイレットペーパーに血液が付着したり、下着にこすれて血液が付着したりすることで気付きます。

 自転車に乗ったり、きついズボンをはいたりする物理的な刺激によって炎症を起こし、腫瘍が大きくなることもあります。

 現在のところ、原因ははっきりとしていませんが、便秘や多産、閉経による女性ホルモンの低下などが関係しているのではないかという考え方もあります。

尿道カルンクルの検査と診断と治療

 泌尿器科の医師による診断では、視診のみを行うことで判断を下します。尿検査を行って、血尿や尿路感染の有無を確認することもあります。視診で鑑別すべき疾患としては、尿道腫瘍(しゅよう)、尿道脱、尿道がんなどがあります。

 泌尿器科の医師による治療では、炎症を抑える副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤) 含有軟こうを使うほか、女性ホルモン剤を局所的に投与することもあります。痛みがある場合は、鎮痛剤を使うこともあります。細菌感染している場合は、抗生物質(抗生剤、抗菌剤)を使います。

 炎症が治まることで腫瘍が縮小すれば、良性の腫瘍で悪性化することはないため、経過を観察します。日常生活では、下着に触れるなどの刺激が繰り返されれば再び大きくなるので、自転車に乗ったり、きついズボンをはいたりするのを避けることが望まれます。

 炎症が治まらず出血と痛みを繰り返す場合、下着が汚れるのが気になる場合は、手術で腫瘍を切除し、摘出する選択もあります。局所的な麻酔で切除、摘出する短時間の手術で、日帰りも可能です。

 手術後は、排尿後に外尿道口付近を強くこすってふかないようにしたり、清潔を保てるようにハイアミンなどでしばらく消毒するようにします。

 似ているものに、尿道内の粘膜がめくれて外に出る尿道脱があります。治療法はほぼ同じですが、こちらは痛みを伴うことも多く、また、軟こうなどでは治りにくいため、多くは手術で切除、摘出します