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■心不全、末期の症状ではなく予防可能 循環器学会などが定義を公表

 

 心臓の機能に障害が起き、体にさまざまな症状が出る「心不全」について、日本循環器学会と日本心不全学会は31日、医学的な意味を一般向けにまとめた定義を公表しました。

 心不全は悲報記事などで死因として書かれることが多く、人間の最期を表すような末期の病気だと誤解される場合が少なくありません。実際は予防や症状の改善が可能であり、正確な意味を広く伝えていきたいとしています。

 両学会は、心不全を「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義しました。

 高血圧や心筋梗塞(こうそく)、不整脈などの病気によって引き起こされます。高齢化に伴い、心不全は増加傾向にあり、国内の患者数は推計年間100万人。発症すると5年間で、半数が亡くなります。発症後は完治しないため、治療や生活習慣の見直しで心臓の機能を維持し悪化を防ぐことが重要になります。

 東京都内で記者会見した日本循環器学会の小室一成代表理事東京大学教授)は、「医師が心不全を患者に説明するのはなかなか難しい」と指摘した上で、「心不全の原因となる病気は、喫煙や肥満、食塩の取りすぎ、大量飲酒など生活習慣の悪化によって起きる。これらに注意すれば心不全になりにくいので、予防が大変有効だ。発症後の再発予防も大事だ」と呼び掛けました。

 両学会は市民公開講座などを通じて、予防に取り組むよう啓発し、死者数の減少につなげる考えです。

 

 2017年11月1日(水)