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■脳に血液中から薬を届ける超小型カプセルを開発 東大と東京医科歯科大

 

 血液脳関門の働きにより薬を届けるのが難しい人の脳に、血液中から薬を届ける超小型のカプセルを東京大学などの研究チームが開発し、 将来的にアルツハイマー病などの難治性脳神経系疾患の治療法の開発に役立つ可能性があるとして注目されています。

 人の脳は、血液と脳の間にある組織である血液脳関門の働きにより、栄養源となるブドウ糖などを除き、血液中の物質はほとんど入らないようになっており、アルツハイマー病などの治療ではどのようにして脳に薬を届けるのかが大きな課題になっています。

 東京大学東京医科歯科大学の研究チームは、アミノ酸を使って直径が1ミリの3万分の1ほどのごく小さなカプセル(血液脳関門通過型ナノマシン)を開発しました。このカプセルの表面をブドウ糖で覆うと、脳の血管にある特定のタンパク質がカプセル内のブドウ糖と結び付いて脳の中の神経細胞に届けることができるということです。

 さらに、研究チームは、血中グルコース濃度(血糖値)が変化する空腹の状態だと、この特定のタンパク質が積極的にブドウ糖を届けることに注目し、空腹のマウスにこのカプセルを注射してこれまでの薬の100倍ほどの効率で脳の中の神経細胞に取り込ませることにも成功したということです。

 研究チームでは、カプセルの中に抗体医薬や核酸医薬など、高分子物質でできている先端医薬を入れれば、これまでにない治療効果が期待できるとしています。

 東京医科歯科大の横田隆徳教授は、「認知症のほか、神経の難病や精神疾患の治療にも大きな武器になると思う」と話しています。また、東大の片岡一則特任教授は、「将来は体中の必要な場所に薬を送り届けるナノテクノロジーを開発したい」と話しています。

 

 2017年10月29日(日)