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■西日本を中心にインフルエンザ患者が増加 ワクチン接種時期の相談を呼び掛け

 

 インフルエンザの流行期を前に、西日本を中心にインフルエンザの患者が増え始めており、今年はワクチンの製造量が昨年の使用量を下回る見通しであることから、各医療機関では子供や高齢者などに対して、接種する時期をかかりつけの医師などと早めに相談するよう呼び掛けています。

 国立感染症研究所によりますと、10月15日までの1週間に全国およそ5000カ所の医療機関から報告を受けた1医療機関当たりのインフルエンザの患者数は、沖縄県で4・14人と夏場から高い状態が続いているほか、長崎県で0・50人、山口県で0・35人などと西日本を中心に増え始めており、全国の平均は0・17人となっています。

 また、保育園や幼稚園、それに学校の学級閉鎖は9月4日から10月15日までに、沖縄県で12、東京都で10、千葉県で6となるなど全国の学級閉鎖は73となっています。

 厚生労働省によりますと、今シーズン、国内で製造するインフルエンザワクチンは合わせて2528万本と、昨シーズンに実際に使用された2642万本よりも114万本少なくなる見通しで、ワクチンの供給が需要を下回る時期があると予測されていることから、製薬会社の製造作業の一部を前倒しで行うなどして需要に追い付かない事態を避ける方針です。

 インフルエンザは例年、11月末から全国的な流行が始まるため、厚労省医療機関に対し、13歳以上の人へは1回の接種を徹底することや必要以上のワクチンの発注をしないよう通知したほか、各医療機関は子供と高齢者、それに呼吸器などに病気がある人を中心に、早めにかかりつけの医師と相談して接種する時期を相談するよう呼び掛けています。

 東京都足立区の和田小児科医院では、インフルエンザワクチンの接種についての問い合わせが昨シーズンより多くなっているということです。25日は、診療時間が始まるとともに子供を連れた母親などが次々と訪れて、嫌がる子供をなだめながらインフルエンザのワクチンを注射器で肩に接種していました。

 医院では当面、予約されたワクチン接種の希望に対しては不足することはないということですが、発注した量がすべて納品されていないため、希望する人には必要性が高いかどうかを聞いた上で、緊急性の高くない人には「ワクチンが十分に入荷する時期まで接種を待ってほしい」と呼び掛けています。

 また、13歳未満の子供は1カ月以上の間隔を空けて2回の接種が必要とされていますが、保護者に対しては2回目の接種をワクチンの在庫がそろう12月にしても、例年の流行のピークには間に合うため必要以上に心配する必要はないとしています。

 和田小児科医院の和田紀之院長は、「子供への2回接種の間隔は4週間ピッタリである必要はなく、それ以上、期間を空けても問題はない。また、高齢者は免疫の持続期間が若い人に比べて短いとされているので焦って早く接種するのではなく、流行がピークを迎える1カ月程前に接種するほうが効果は高いと考えられる」と話しています。

 その上で、「万が一ワクチンを求めて複数の医療機関に重複して予約をすると、ワクチンの見掛けの需要が実際よりも高くなってしまい、結果的に必要な人に届かなくなる恐れもあるので重複した予約は絶対にせず、健康な成人については落ち着いてワクチンの供給が安定するのを待ってほしい」と呼び掛けています。

 インフルエンザのワクチンは、インフルエンザの予防と重症化を防ぐためのもので、60歳以上の一定の病気がある人と65歳以上の高齢者に対しては費用の一部を国が負担して受けることができるほか、そのほかの人も任意で接種を受けることができます。また、免疫が十分に発達していない生後6カ月から13歳未満の子供に対しては、2回接種することになっています。

 ワクチンは、国がさまざまなタイプのウイルスの中から4つのタイプを決め、製薬会社が混合したものを製造しますが、このうち1種類のタイプのワクチンで十分な量が製造できないことがわかり、厚労省は急きょ、別のタイプに切り替えました。このため製造が遅れ、製薬会社4社が製造するインフルエンザワクチンの本数はおよそ2528万本と、昨シーズンより製造数が265万本少なく、昨シーズンに実際に使用された数を114万本下回る予測です。

 厚労省の見通しでは、11月にかけて出荷量が徐々に増えますが、11月下旬から12月の上旬にかけて、供給が需要を下回るという予測があることから、製薬会社の安全性の検査を前倒しで行うなどして、需要に見合う量が出荷できるよう対策を始めているとしています。

 

 2017年10月25日(水)