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■世界最小で、心臓内に装着するペースメーカーの販売開始 日本メドトロニック

 

 リード(導線)がなく、心臓内に直接装着するタイプのペースメーカー「Micra(マイクラ)」が日本で初めて承認され、アイルランドの医療機器大手メドトロニックの日本法人、日本メドトロニック(東京都港区)が9月から販売を開始しました。

 マイクラは長さ2・6センチ、直径約7ミリの円筒形で、重さは1・75グラムと世界最小サイズ。脚の付け根から静脈に入れたカテーテルで直接心臓の右心室まで運び、形状記憶合金の小さなフックを心筋に食い込ませて直接、装着します。

 患者の脈を検知して、脈が途切れた時に補助的な電気信号を発して拍動を促す仕組み。電池の寿命は12・5年を見込んでいます。

 従来のペースメーカーは、外科手術で鎖骨下などの皮下に本体を埋め込み、リードを血管に通して心臓まで伸ばしていたが、一定の割合で断線やリードによる静脈の詰まり、本体埋め込み部分の感染症などの症状が起きていました。

 世界19カ国の医療機関が参加した臨床試験では、従来型と同等の機能が発揮された一方、装着後1年で心筋損傷や感染症などの合併症が起きる割合は、日本メドトロニックの従来型より48%減りました。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査では、日本での長期の安全性、有効性を確認するデータが乏しいと指摘され、承認後も装着患者の長期成績を報告し、適切な措置を講じるよう条件を付けました。

 装着手術は、日本不整脈心電学会の基準を満たした施設と実施医が行い、時間は1~2時間程度。

 費用は、手術や入院を含めて150万~250万円で、公的医療保険の高額療養費制度が利用できます。装着には患者の活動レベルや年齢などを含めて医学的にさまざまな条件があり、希望者は主治医と相談してほしいとしています。

 マイクラは2015年4月に欧州で、2016年4月に米国で薬事承認を取得しており、全世界で7000人超の患者に使われています。日本でも、ペースメーカーを初めて使う患者を中心に対象者が年間6000人程度になると、日本メドトロニックはみています。

 

 2017年10月20日(金)