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■他人の脂肪から抽出した幹細胞を投与し、肝硬変治療 新潟大学など初治験へ

 

 新潟大学ロート製薬大阪市生野区)は27日、他人の脂肪の間葉系幹細胞を使って肝硬変を改善させる、国内初の臨床試験(治験)を9月にも始めると発表しました。

 2年間で15人に実施、肝硬変治療薬として2020年度の国の承認を目指します。

 肝硬変は、C型肝炎ウイルスの感染や栄養過多による脂肪肝などで組織が線維化して硬くなり、肝機能が低下します。国内の患者数は、推定40万人。治療法はなく、悪化すれば肝移植が必要です。

 治験対象は、中等度の肝硬変の患者。ロート製薬が、提携する医療機関から患者の同意を得て脂肪の提供を受け、間葉系幹細胞を抽出して培養します。新潟大学は、この間葉系幹細胞を患者の静脈に点滴で投与します。5カ月後まで4回検査を行い、改善度合いを確認します。

 治験責任者の寺井崇二・新潟大学教授(消化器内科)によると、肝硬変のマウスに行った実験では、線維化した組織が溶け、肝臓の修復が確認されたといいます。

 寺井教授は、「この治療は患者の負担が少なく、肝移植に替わる治療につなげたい」と期待しています。

 小林英司・慶応大学特任教授(臓器再生医学)は、「肝移植以外に根治療法のない病気に挑むことは意義がある。透明性をもって治験を進めることが大切だ」と話しています。

 投与する間葉系幹細胞は、脂肪のほか骨髄などに含まれていて、骨や軟骨、脂肪に変化するほか、体の組織を修復する機能もあるとみられており、幹細胞が分泌するタンパク質などの働きで肝臓が軟らかくなり再生するとみられます。

 

 2017年7月28日(金)