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■大腸がん内視鏡検査、人工知能で見逃し防止 国立がんセンターなどが開発

 

 国立がん研究センターと大手電機メーカーのNECは、大腸がんを検査中の内視鏡画像から病変をリアルタイムで判別して医師に伝える人工知能(AI)を開発しました。

 腸内を撮影した画像をパソコンで高速処理し、がんやがんになる前のポリープを98%の認識率で見分けます。画像に異常があると人工知能が判定した場合、警告音を鳴らした上で、モニター上でその場所を囲んで示し、医師に伝える仕組み。

 医師に匹敵する精度の高さで、その場で切除の判断に役立ちます。人が見落とす恐れのある小さくて平らなポリープも発見できました。医師を支援するシステムとして、数年後の実用化を目指すといいます。

 国立がん研究センター中央病院で診断した約5000例の内視鏡画像などをもとに、ディープラーニング(深層学習)と呼ぶ最新技術で病変の特徴を人工知能に学ばせました。新たな内視鏡画像約5000例を使って評価したところ、がんやがんにつながるポリープを画像上で示し、認識率は98%に達しました。

 今後、さらに同病院で記録している見分けにくい1600例以上のポリープなどの画像を人工知能に学習させます。

 病変を認識する精度がいちだんと上がれば、経験が浅い医師の検査を支援できます。ベテラン医師にとっても、人工知能の助言を参考に気になる部分をじっくりと観察する機会がつくれます。

 大腸がんと診断される患者は、毎年15万人前後いるとみられます。早期発見や予防につながると期待されます。

 アメリカの研究では、ポリープの段階で取り除けば大腸がんの発症を約8~9割抑えたという報告があるといいます。ただし、医師の目だけに頼った検査では、見付けにくい小さくて平らなポリープがあったり、技量にばらつきがあったりして、24%が見逃されているとの報告もあります。

 国立がん研究センター中央病院内視鏡科の斎藤豊科長は、「大腸がんは検査で見落としが多いとされ、人工知能で補うことで死亡率の低下につなげたい」と話していました。

 

 2017年7月10日(月)