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■両肺の一部を合体した片肺移植手術に成功 岡山大病院が世界初、50歳代女性に

 

 岡山大学病院(岡山市北区)は、鹿児島県脳死と判定された50歳代の女性が提供した両肺の一部を使い、一つの左肺に作り直した上で、岡山県在住の50歳代の女性に移植したと2日、発表しました。

 両方の肺の一部を一つの片肺に加工して移植する手術は、世界で前例がないといいます。

 執刀した臓器移植医療センターの大藤剛宏教授によると、移植を受けた女性は肺胞が壊れて息切れやせきなどの呼吸器障害を引き起こす肺気腫を2007年に発症し、2011年に右肺の脳死臓器移植を受けていました。その後、残った左肺の症状が進行し、人工呼吸器を使いながら移植の機会を待っていました。

 今回提供された肺は下葉と呼ばれる下半分の状態が悪く、移植に適しませんでしたが、上半分の上葉は両側とも良好な状態だったため、右肺の上葉を左肺の上葉の下部につなぎ、一つの左肺として作り替え、移植しました。手術は1日昼から約9時間かけ、午後10時半ごろ無事終了したということで、女性の容体は安定し、約3カ月で退院できる見込み。

 大藤教授は、「脳死臓器提供が少ない現状で、上葉は良好なのに下葉が傷んでいるため使えないという状況が多く、残念に思っていた。今回、新たな術式で提供していただいた貴重な肺を生かすことができ、うれしく思う」と話しています。

 大藤教授らの移植チームはこのような状況を想定し、ブタを使って経験を重ね、4年前に術式をアメリカの医学誌に発表していました。

 

 2017年7月2日(日)