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■はしか患者163人、2年連続の増加 海外で感染し、各地で集団発生

 

 はしか(麻疹)の今年の患者数が163人となり、関西空港で集団発生があった昨年1年間の159人をすでに上回ったことが1日、国立感染症研究所の調査で明らかになりました。

 海外で感染した人を起点とした集団発生が、各地で起きています。ワクチン接種の徹底によって過去最低の35人だった2015年から一転し、2年連続の増加となっています。

 東南アジアやヨーロッパで患者が増えており、海外に行く人が増える夏休みを控え、国立感染症研究所の多屋馨子(けいこ)室長は「ワクチンを2回受けていない人は、今のうちにぜひ接種をしてほしい」と呼び掛けています。

 国立感染症研究所感染研によると、6月18日現在で最も多いのは山形県の53人。続いて三重県の22人、東京都の17人、広島県の11人となっています。感染したとみられる国はインドネシアが最多で、タイやマレーシア、シンガポールなども報告されています。

 山形県では3月、インドネシアのバリ島から帰国した横浜市の20歳代男性が県内の自動車教習所に通っている時に感染が判明し、その後、自動車教習所や男性が滞在していたホテルを中心に感染が広がり、5月に終息するまで患者が相次いで発生しました。三重県では2月に、集団発生を確認。広島県でも2月に発生し、保育園児などに患者が出ました。

 日本は2008年に1万人以上のはしか患者が報告されるなど、かつては「はしか輸出国」との批判を受けました。しかし、その後の対策が功を奏し、2015年に世界保健機関(WHO)から土着のウイルスによる感染がない「排除状態」と認定されました。

 ただし、東京医科大学の浜田篤郎(あつお)教授は、「対応を怠ると、日本も再びはしか流行国になるだろう」と懸念を示しています。浜田教授によると、20歳代後半から30歳代の人は過去に1度しかワクチンを受けていない人が多く、免疫が不十分な可能性があります。

 はしかは、麻疹ウイルスを原因とする感染症。主な症状は発熱や発疹で、肺炎や脳炎などの合併症を起こして死亡することもあります。空気感染するなど感染力が非常に強いため、マスクで防ぐことは難しく、ワクチンの予防接種が有効な手段で、確実に免疫をつけるために2回の接種が望ましいとされ、現在は2回の定期接種が行われています。

 

 2017年7月2日(日)