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■新抗生物質「シュードウリジマイシン」、薬剤耐性菌に高い効果  イタリアの土壌微生物から発見

 

 現在知られている抗生物質(抗菌薬)に耐性を持つ細菌に対し、高い効果が見込める新たな抗生物質が発見されたことが15日、アメリカの学術誌「セル」(電子版)に発表された論文で明らかになりました。

 この抗生物質はイタリアで採取した土のサンプルから発見された微生物によって作られ、「シュードウリジマイシン」と命名されました。

 シュードウリジマイシンは研究所の実験で20種類の菌の発育を阻害し、特に複数の抗生物質に耐性を持つ連鎖球菌やブドウ球菌への有効性が確認されました。A群β溶血性連鎖球菌の感染によって発症する猩紅(しょうこう)熱に感染したマウスの治療にも効果がありました。

 シュードウリジマイシンは「ポリメラーゼ」と呼ばれる酵素の作用を抑制するものの、同じ酵素を標的に用いられる「リファンピシン」とは作用が異なります。シュードウリジマイシンは現在販売されている抗生物質に比べて、薬剤耐性を引き起こす可能性が10倍低いともいいます。

 研究を行ったアメリカのニュージャージー州のラトガース大学とイタリアのバイオテクノロジー企業ナイコンスは、3年以内にシュードウリジマイシンの臨床試験に着手し、10年以内に発売できる可能性があるとしています。

 また、研究者らは、「新しい抗生物質を見付ける上で土壌微生物は最良の源であることが、シュードウリジマイシンの発見によって改めて示された」と述べています。

 

 2017年6月18日(日)