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■民間のエイズ郵送検査、年間9万件を突破 公的検査に迫る勢い

 

 エイズウイルス(HIV)の感染を調べる民間の検査会社の郵送検査が昨年9万件を突破し、保健所などの公的検査に迫る勢いであることが、厚生労働省研究班の調査で明らかになりました。

 人の目が気にならない手軽さからニーズは高まっているものの、陽性者が医療機関を受診したか不明という問題点があります。厚労省は近く策定する新予防指針に郵送検査の課題を初めて盛り込み、対策を検討します。

 HIVの公的検査は、保健所などで無料で受けられます。匿名ながら対面で、受付日時が限られます。検査件数は減少しており、昨年は約11万8000件(速報値)でした。

 郵送検査は、民間の検査会社からキットを購入し、自分で指先から採取した血液を返送すると、その会社や提携先での検査結果が郵便やメール、専用サイトでわかり、人に会わずにすみます。費用は数千円。

 研究班が13の検査会社に郵送でアンケートしたところ、11社が回答。11社の昨年の利用件数は計9万807件と、2001年の約3600件から急増して過去最高でした。

 しかし、郵送検査は精度や個人情報管理などの基準がなく、国の承認制度もない業者任せで行われています。過去2年間の陽性者248件のうち、検査会社が確定診断のため医療機関を紹介できたのは78件。実際に受診を確認していたのは1社の6件(2%)のみでした。

 研究班は、陽性者の受診を確認する方法の充実や定期的な精度管理など6点の留意事項をまとめ、検査会社に通知しました。

 研究を担当した木村哲・東京医療保健大学長は、「郵送検査は、公的検査をためらう人の受け皿になり得る。信頼できる検査体制の整備が必要だ」と話しています。

 

 2017年6月13日(火)