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■乳がん見逃しリスクが高い体質の女性への通知、ガイドライン作成 厚労省が来年3月までに

 

 女性がなるがんで最も多い乳がんの検診で、がんが見逃されるリスクが比較的高い「高濃度乳房」という体質の女性にどのように通知するか自治体によって対応が異なり、患者団体などから批判が出ています。このため、厚生労働省はほかの検査を紹介するなど、きめ細かい対応を求めるガイドラインを作成することになりました。

 40歳以上の女性を対象にした自治体の乳がん検診では、国の指針で「マンモグラフィー」と呼ばれるエックス線の検査を行うことになっています。ただし、日本乳癌検診学会によりますと、日本人女性のおよそ4割は乳腺の密度が高い高濃度乳房だと推定されています。この場合、がんが乳腺に隠れて画像に写りにくく、検査の精度が最大で50%ほど下がるとされ、見逃しのリスクが指摘されるようになりました。

 しかし、国の指針では高濃度乳房を通知するかどうか定めがなく、8割を超える自治体が乳がん検診の結果として、「異常なし」などと伝えるにとどまっており、患者団体などから批判が出ています。

 厚労省は5日、専門家会議を開き、高濃度乳房の場合、マンモグラフィー検査ではがんの判別が難しいとした上で、がんが見逃されるリスクをきちんと説明したり、超音波の検査など乳腺の密度が影響しない検査を紹介したりして、通知を受けた人が不安にならないよう自治体側にきめ細かい対応を求める方針を決めました。

 厚労省は今後、自治体の対応をまとめたガイドラインを作成し、来年3月までに示したいとしています。

 厚労省は、「国としては有効性が確立しているマンモグラフィーを勧めているが、自治体には受診者に対し、体質を正しく理解してもらった上で、自費で受けられる別の検査などを丁寧に示してほしい」と話しています。

 マンモグラフィー検査は、乳房にエックス線を当てて作った画像を基に診断するもので、大部分を占める脂肪は黒く、がんの病巣は白く映り、がんが比較的小さな段階で見付けることができますが、乳腺も白く映るため、高濃度乳房の場合、全体に白いもやがかかってがんを発見しにくくなります。

 一方、超音波の検査は乳房に超音波を当てて、そのはね返りをモニターに映し出すもので、乳腺の密度に関係なく病巣を浮かび上がらせることができるということです。

 

 2017年6月6日(火)