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■膵臓がんと診断された人の離職率、ほかのがんの2倍に 体力低下や副作用影響

 

 早期発見や治療が難しいとされる膵臓(すいぞう)がんと診断された患者は、離職率がほかのがん患者と比べて約2倍に上るとの調査結果を、がん患者の就労を支援する一般社団法人CSRプロジェクト」(東京都千代田区)がまとめました。

 治療に専念するケースもありますが、自由回答では「治療費が必要なのに仕事を続けられなかった」との声もありました。

 調査は今年2~3月、膵臓がん患者団体「パンキャンジャパン」の会員を対象にインターネット上で行い、患者26人、家族や遺族26人の計52人から回答を得ました。

 診断後の就労状況は、以前と同じが54%、離職(依願退職と解雇)が23%、転職が4%。CSRプロジェクトが昨年実施した膵臓がん以外のがん患者300人に行った同様の調査では、離職は12%で、約2倍の差があり離職の多さが目立ちました。

 就労継続に影響を及ぼした要因としては、「体力の低下」「薬物療法に伴う副作用」が多くなりました。また、診断後の経済的な負担も、膵臓がん患者は84%が「とても負担」「やや負担」と答え、そのほかのがん患者の同じ回答の51%を大きく上回りました。

 膵臓がんは発見された時は進行して治療が難しくなっていることも多く、国立がん研究センターの分析による5年生存率は7・7%と、胃がんの約65%、乳がんの約92%などより低くなっています。国の次期がん対策推進基本計画では、こうした難治性がんへの対策が初めて盛り込まれる予定です。

 CSRプロジェクトの桜井なお代表理事は、「就労の継続は、社会とのつながりや経済的な支えなど、患者にとって重要な意味を持つ。本人が希望するなら、周囲も意思を尊重し仕事が続けられるよう支援することが必要だ」と訴えています。

 

 2017年5月30日(火)