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■北大など皮膚に貼るインフルワクチン開発 マウスで注射より高い効果

 

 皮膚に貼って使う新しいタイプのインフルエンザワクチンを北海道大学などの研究チームが開発し、27日に長崎市で開かれた日本臨床ウイルス学会で発表しました。

 マウスを使った実験で注射より効果が高いことが確かめられ、新型インフルエンザとしての流行が懸念されるH5N1型の鳥インフルエンザウイルスにも効いたといいます。

 北大大学院獣医学研究院の迫田義博教授は、「人間への活用を目指したい」としています。実用化されれば、痛みが少なく負担の軽減につながりそうです。

 皮膚から体内に吸収されて効果を発揮する貼り薬は、薬効成分の分子が比較的小さく吸収しやすい薬では実用化されています。しかし、ワクチンやペプチド医薬など分子量が大きい薬は、貼り薬にするのは困難とされていました。

 貼るインフルエンザワクチンは、迫田教授らと富士フイルムが共同で開発したもので、体内で溶ける糖の高分子にインフルエンザウイルスのタンパク質でできたワクチンを混ぜて長さ0・5ミリの微小な針を作り、シートの上に並べました。シートを皮膚に貼って数分後にはがすと、体内に針が残って徐々に溶けワクチンが放出される仕組み。

 研究チームはマウスを使い、毎年流行する季節性のA型インフルエンザとH5N1型で実験。マウスの背中にシートを5分間貼り付けた後にウイルスに感染させ、皮下注射でワクチンを投与した場合と効果を比較しました。

 この結果、季節性とH5N1型のどちらも、貼るワクチンを使ったマウスの生存率が皮下注射をおおむね上回りました。注射より少ない量のワクチンでも、効果がありました。

 富士フイルムの小山田孝嘉マネージャーは、「ウイルスを認識して抗体の産生を促す細胞は皮膚近くに多く存在するため、貼るほうが高い効果が得られる可能性がある」と話しています。

 

 2017年5月29日(月)