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■1歳女児への脳死両肺移植が終了 岡山大学病院、国内最年少の患者

 

 岡山大学病院(岡山市北区)で11日、肺の血管が狭まって心機能が低下する肺高血圧症を患う1歳女児への脳死両肺移植が行われ、無事終了しました。順調なら約2カ月で退院できる見込み。

 病院によると、生体間を含めて国内最年少の肺移植患者となります。

 臓器提供者(ドナー)は、広島県内の病院に小脳出血で入院し、10日に脳死判定された6歳未満の男児

 手術は執刀医の大藤剛宏・臓器移植医療センター教授ら約20人のチームで11日朝に開始しました。技術的に難度が高いとされる未発達の血管や気管支の切開、吻合(ふんごう)などが慎重に進められ、約6時間半後の午後3時34分に終了しました。

 大藤教授は記者会見で、「手術は100パーセント成功した。ドナーの遺族の尊い気持ちを患者につなぐことができてほっとした」と語りました。

 女児の父親は手術後に、「(男児の)両親には大変感謝しています。いただいた肺は娘と一緒に生きていってくれると思います」とのコメントを出しました。

 肺高血圧症は、肺の血管が細くなり、肺に送る血液の圧が高くなります。肺動脈圧の高い状態が続くと心臓に負担がかかり、機能が低下して心不全になります。

 女児は生後間もなく呼吸状態が悪化したため、九州大学病院に入院し集中治療室に入りました。肺高血圧症が疑われ、薬物療法や人工呼吸器を用いるなどしたものの改善せず、今年2月に日本臓器移植ネットワークに登録して待機していました。大藤教授の診察を受けており、移植手術が決まった後、岡山大学病院に転院しました。

 15歳未満の脳死の子供からの臓器提供を可能にした2010年の改正臓器移植法施行後、6歳未満の脳死は7例目で、10歳未満の患者への肺移植は5例目。

 肺移植患者のこれまでの最年少は、岡山大学病院で2014年9月に生体移植を受けた2歳男児でした。同病院での脳死肺移植は82例目で、生体と合わせ166例目。

 

 2017年5月12日(金)