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■大阪大、うつ病改善物質を特定 難治性の新薬開発に期待

 

 脳内で作られる特定の物質が、うつ病の改善に効果があることを大阪大学大学院医学系研究科の近藤誠准教授(神経科学)らの研究チームが明らかにし、25日発表しました。

 研究成果は、アメリカの科学誌「モレキュラー・サイキアトリー」(電子版)に掲載されました。

 研究チームは、マウスの脳の海馬を調べ、感情の動きなどにかかわる脳内の神経伝達物質セロトニン」の刺激を受け取る複数の受容体のうち、「セロトニン3型受容体」を持つ神経細胞から、神経細胞の新生を促す「インスリン様成長因子1(IGF1)」という物質が分泌されていることを発見。

 このセロトニン3型受容体に働き掛ける化合物をうつ状態で活動量が低下したマウスに投与すると、IGF1の分泌量が増えて神経細胞の新生が促され、翌日にはうつ状態が改善しました。

 世界保健機関(WHO)の発表では、2015年時点でうつ病を抱える人は世界で推計3億人を超えます。近藤准教授によると、最も広く使われている既存の抗うつ薬でも、十分な効果がない難治性の患者が多いといいます。

 近藤准教授は、「今回の発見で、難治性うつ病の新しい治療薬の開発が期待できる。今回投与した化合物は実験用だが、人で使えるよう研究を進めたい」と話しています。

 

 2017年4月26日(水)