健康創造塾

各種の健康情報を発信

■男性のサービス職、がん死するリスクが最も高い職業に 管理職、農林漁業職が続く

 

 勤労世代の男性の肺、胃、大腸がんによる死亡率は、飲食店員や美容師などサービス職や、企業・役所の管理職などで比較的高いとする研究結果を、北里大学の江口尚・助教国立国際医療研究センターの和田耕治医師(いずれも産業保健学)らがまとめました。

 これらのがんは男性のがん死原因の1~3位で、国が推奨する有効な検診があります。江口助教は、「死亡率が高いとされた職業では特に、雇用者や業界団体が検診を受けやすい体制を整え、職場環境を見直すなどの対策に力を入れるべきだ」と話しています。

 研究は、厚生労働省による人口動態職業・産業別統計のデータ(2010年)を利用し、25~64歳の男性の死因と、死亡時の職業を解析しました。

 その結果、健康管理が比較的進んでいるとされる工場労働者ら「生産工程職」に比べ、飲食店員や美容師、介護職員、看護助手、旅行ガイドなどの「サービス職」では3種のがんの死亡率は3~4倍、「管理職」は2~3倍。「農林漁業職」のほか、ITや医療関係などを含む「専門技術職」も約2倍と高くなりました。

 江口助教によると、これらの職業で死亡率が高い原因は、いくつか推定できます。例えば、夜間のシフト制勤務は過去の研究でがん発症との関係が指摘されており、飲食関係などでは夜間勤務が多い業態も珍しくありません。

 管理職では1人当たりの部下が増え、現場と管理を両方任される「プレーイングマネジャー」化が進みストレスが高まっており、農林漁業職では個人事業主が多く、大企業のように健康管理が行き届かないなど、職業に固有の事情がありそうだといいます。

 

 2017年4月19日(水)