健康創造塾

各種の健康情報を発信

■乳児ボツリヌス症で全国初の死亡、東京都の6カ月男児 離乳食にハチミツ

 

 東京都は7日、足立区の生後6カ月の男児が3月、ハチミツが原因の食中毒で死亡したと発表しました。家庭で離乳食として与えた市販のハチミツにボツリヌス菌が含まれ、乳児ボツリヌス症を発症したとみられます。

 国立感染症研究所に記録が残る1986年以降、国内で発症が確認されたのは36例目で、死亡したのは初めて。

 乳児ボツリヌス症は1986年に千葉県で初めて確認され、厚生省(当時)は1987年、1歳未満の乳児にハチミツを与えないよう通知を出し、注意喚起を続けてきました。

 東京都の発表によると、男児は今年1月から、ジュースに市販のハチミツを混ぜたものを離乳食として、1日平均2回ほど家族から与えられていました。男児は2月16日にせきなどを発症し、20日にけいれんと呼吸不全で病院に救急搬送されましたが、3月30日に死亡しました。

 男児の便と自宅に保管していたハチミツから、ボツリヌス菌が検出されました。東京都の調べでは、1日当たり約10グラムのハチミツを摂取していた可能性があるといいます。

 ボツリヌス菌は自然界に常在する菌で、ハチミツに含まれていることがあります。消化器官が未熟な1歳未満の乳児がハチミツを摂取すると、腸管内でボツリヌス菌が増殖し、毒素で呼吸困難、便秘などの症状を引き起こす危険があります。

 死亡した男児が摂取した製品にはメーカーの注意書きがありましたが、家族が見逃していた可能性が高いといい、厚生労働省の担当者は「改めて注意を促したい」としています。

 東京都も以前から注意を促してきましたが、今回の事故を把握した後の3月中旬、食品安全情報サイト「食品衛生の窓」に改めて注意情報を掲載しました。

 食品安全に詳しい唐木英明・東京大学名誉教授(薬理学)は、「乳児はまだボツリヌス菌に免疫を持っていないので、ハチミツを与えてはいけないのは常識だと思っていたが、最近は知らない人がいる。ボツリヌス菌は芽胞の形で何年も生き残る。ごくまれとはいえ、これを機に乳児に摂取させてはいけないとの表示を徹底すべきだ」と話しています。

 

 2017年4月8日(土)