健康創造塾

各種の健康情報を発信

■難病の潰瘍性大腸炎、再生医療での完治を目指す 東京医科歯科大が臨床研究を計画

 

 国内の患者数が16万人以上と難病の中で最も多い潰瘍性大腸炎を、再生医療の技術によって大腸の働きを再生し完治できるようにしようという世界初の臨床研究の計画を、東京医科歯科大学の研究チームが、国の研究予算を統括する日本医療研究開発機構に提出しました。

 来年春にも第1例目の手術を実施したいとしています。

 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こし、激しい腹痛や下痢を繰り返す難病。患者数は20歳代、30歳代を中心に16万人以上と難病の中で最も多く、症状が悪化すると大腸がんのリスクが高まり、患者の約5%は重症化により大腸そのものを摘出しなければならなくなります。

 手術を行えば、腹痛などの症状は改善されますが、余分な水分を吸収する大腸がないため、トイレの回数が多くなり術後も日常生活での支障が続くことになります。

 東京医科歯科大の計画では、患者5人の大腸からそれぞれ大腸の粘膜をつくる「大腸上皮幹細胞」を取り出し、1カ月間、培養しておよそ100万個に増やした後、再び内視鏡で大腸の傷付いた部分に移植すると、移植された細胞が傷を覆います。

 マウスを使った実験では症状を完治させることに成功しており、研究チームでは今後、法律に基づく委員会の審査を経て来年春にも第1例目の手術を実施したいとしています。

 計画を提出した渡辺守教授は、「今回の方法を使えば手術をせずに症状を完全に治すことが期待できる。多くの患者が悩む難病であり成功させたい」と話しています。

 

 2017年3月30日(木)