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■iPS細胞の網膜移植、2年後も経過良好 理研など安全性確認

 

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った目の組織を、世界で初めて患者に移植した2014年9月の臨床研究の手術について、理化学研究所などの研究チームは16日、術後1年間、がん化などの問題はなく、「安全性を確認した」とする論文をアメリカの医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表しました。

 手術から2年以上たった現在も、経過は良好といいます。

 手術は、失明の恐れのある難病「滲出型(しんしゅつがた)加齢黄斑変性」を患う兵庫県の70歳代女性に実施。女性の皮膚の細胞から作ったiPS細胞を網膜の組織に変え、病気のため傷付いた網膜の一部を取り出した後、右目に移植しました。拒絶反応や移植組織が異常に増えてがん化するなどの問題はありませんでした。

 女性は術前、注射での治療を繰り返しても視力が低下していました。術後は一度も注射をしていませんが、視力は維持されているといいます。

 2例目の移植は、予定していた患者のiPS細胞に遺伝子変異が見付かり、手術を見送りました。その後理研は、期間やコストが大幅に減らせる他人のiPS細胞から作った細胞を移植する方法に切り替え、神戸市立医療センター中央市民病院、京都大学大阪大学と新たな臨床研究を進めています。

 

 2017年3月17日(金)