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健康創造塾

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■iPS細胞移植で血糖値低下、糖尿病のサルで成功 東大など5年後の臨床目指す

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 糖尿病治療のため、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した膵島(すいとう)をサルに移植し、血糖値を下げることに成功したとする研究成果を東京大学などがまとめました。

 5年後に患者に移植する臨床研究を始めることを目指しており、7日に仙台市で始まった日本再生医療学会で発表しました。

 膵島は、膵臓にある細胞の集まりで、血糖値を下げるインスリンを分泌します。宮島篤・東大教授(分子細胞生物学)らは、人のiPS細胞から作製した膵島数万個を極細のチューブに封入し、糖尿病のマーモセットという小型のサル3匹の腹部に移植。

 数日後に血糖値が正常値に下がり、20日後まで持続したことを確認しました。また、マーモセットの血液中からは、人に由来するインスリンも確認できました。

 糖尿病治療では、脳死した人からの膵島移植が行われていますが、提供者が不足しています。iPS細胞を使えば、人工の膵島を大量に作れる可能性があり、うまくインスリンが分泌されない1型糖尿病の治療法につながる可能性もあるといいます。

 宮島教授は、「必要がなくなれば後から取り除くこともできる。細胞を入れる方法や培養にかかる費用など課題もあるが、効果が持続する期間などをさらに調べていきたい」と話しています。

 京都大学iPS細胞研究所の長船健二教授は、「人間に近い霊長類で治療効果がみられたのは意義がある。実用化に向け、長期間の効果の検証や製造コストの低減が必要だ」としています。

 また、大阪大学水口裕之教授(分子生物学)らのチームは、人のiPS細胞から作製した肝細胞を移植し、肝障害を起こしたマウスの症状を改善することに成功したとする研究成果をまとめ、日本再生医療学会で発表しました。肝硬変などの肝臓病の再生医療への応用が期待できます。

 

 2017年3月7日(火)