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健康創造塾

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■受精卵の移植、夫婦の同意取得徹底を 無断移植で産科婦人科学会

 

 奈良市の婦人科クリニックで凍結保存されていた受精卵を使って、妻が別居中の夫に無断で出産した問題を受け、日本産科婦人科学会は、受精卵を移植する際には夫婦それぞれの同意を取得するよう会員の医師に注意喚起しました。

 4日の理事会後の記者会見で明らかにしました。

 体外受精での受精卵の移植に関し、手続きを定めた法律はありません。日本産科婦人科学会は倫理規定で、移植の際に夫婦それぞれの同意を取得するよう定めていますが、強制力はありません。

 学会は、奈良市の婦人科クリニックの男性院長から事情を聴取。院長は、妻が自身の婦人科クリニックで以前も受精卵を移植されて子供を産んでいたことや、夫の欄に署名のある同意書を示したことから、「夫の同意もあると思ってしまった」などと話したといい、口答で注意したといいます。

 学会の倫理委員長の苛原(いらはら)稔・徳島大教授は、「女性のみならず男性側からも同意書をとるよう指導しているが、それが十分でなかった。改めて学会の見解順守を」と話しました。

 この奈良市のケースでは、別居前に凍結保存していた受精卵を妻が2014年に移植し、2015年4月に出産、2016年10月に離婚しました。40歳代の元の夫は同12月に、元の妻と婦人科クリニックに対して計2000万円の損害賠償を求め奈良地裁に提訴しました。

 このケースとは別に、東京都に住む40歳代の男性が2016年12月、別居中で大阪市内に住む40歳代の妻が夫の同意書を偽造して凍結保存中の受精卵の移植を受け、子供を産んだのは苦痛だとして、子供との法的な親子関係を認めないよう求め大阪家裁に提訴したことも、今年2月に明らかになりました。

 

 2017年3月5日(日)