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■NHK「ガッテン!」、番組内容に厚労省が口頭で注意 睡眠学会も放送内容に異議申し立て

 

 NHK総合テレビの健康番組「ガッテン!」が糖尿病の治療に睡眠薬を直接使えるかのような表現をしたとして、厚生労働省がNHKに口頭で注意したことが27日、明らかになりました。日本睡眠学会と日本神経精神薬理学会も、放送内容に異議を申し立てる見解を発表しました。

 NHKは27日までに、行き過ぎた表現で視聴者に誤解を与えたとして、番組ホームページで謝罪。NHK広報局は、「番組内容にさまざまな指摘があり、自主的な対応を取った」とコメントしました。

 22日放送の番組は、「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」と題し、製薬会社のMSD(東京都千代田区)が2014年に発売した「ベルソムラ」(オレキシン受容体拮抗薬)という特定の睡眠薬を使って睡眠障害を改善したところ、血糖値も改善したというデータを伝え、「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」としました。

 放送終了後、「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」「悪夢や頭痛などの副作用を軽視している」などの批判が寄せられたといいます。

 厚労省医薬・生活衛生局によると、「薬の不適正な使用を助長し、医療現場に混乱を来す恐れがある」として口頭で注意しました。

 27日発表した両学会の見解によると、糖尿病に対する睡眠薬の処方は認められておらず、番組が取り上げた睡眠薬は血糖の降下作用が確認されていません。両学会は、「患者に過大な期待を持たせ、医療現場の混乱を招いた」と批判しました。

 また、睡眠不足を解消することで脳波の指標の1つ「デルタパワー」が増えるかのような番組の説明は、引用された科学研究論文の内容とは全く異なっており、「完全な誤用か捏造(ねつぞう)といわざるを得ない」としています。

 デルタパワーが何らかの治療効果を持った生体現象(治癒能力)であるように表現するのも不適当であり、「現段階ではデルタパワーと血糖低下作用の関連について医科学的に確立されているとはいえない」ともしています。

 NHKは3月1日の「ガッテン!」の放送中にも、改めておわびと説明を行う予定としています。

 

 2017年2月28日(火)