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■ゲノム編集の特許はハーバード大などの側に アメリカの特許商標庁が決定

 

 アメリカの特許商標庁は16日までに、遺伝情報を持つDNAを自在に書き換えられる「ゲノム編集」の新技術について、ハーバード大学マサチューセッツ工科大学が共同で設立したブロード研究所が特許権を持つとする決定を出しました。

 先に論文を発表したカリフォルニア大学バークリー校のジェニファー・ダウドナ教授らが特許を認めた特許商標庁に異議を申し立て、再審査されていましたが、認められませんでした。

 この特許は、2012年にダウドナ教授と共同研究者のエマニュエル・シャルパンティエ博士(現、ドイツのマックス・プランク感染生物学研究所長)らが論文で発表し、ゲノム編集で最も普及している「CRISPRーCas9」(クリスパー・キャス9)という技術に関するもの。科学的な発見は基本的な仕組みを最初に開発した2人によるものと見なされているものの、巨額の利益につながる特許競争では先を越された形となりました。

 アメリカのメディアによると、ダウドナ教授側は連邦控訴裁判所に訴えることを検討しているといい、ゲノム編集の特許を巡るアメリカを代表する研究機関同士の争いは今後も続く見通しです。

 ダウドナ教授らは、論文発表に併せて特許申請をしましたが、2014年に特許を取得したのはライバル研究者だったブロード研究所のフェン・ジャン博士ら。ダウドナ教授らが細菌のDNAを対象にした研究だったのに対し、ジャン博士らは2013年に発表した論文で、マウスやヒトの細胞にもクリスパー・キャス9が使えることを示し、特許を申請していました。

 クリスパー・キャス9は、従来の技術より簡単で精度が高く、コストも安いことから急速に広まっています。農作物の品種改良や創薬、医療などに幅広く応用でき、特許を持つ大学や研究所は、数百億ドル規模の収入が見込めるという報道もあります。

 

 2017年2月20日(月)