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健康創造塾

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■医薬品買い取り時の身分確認、卸売り販売業者に義務化 厚労省、偽のC型肝炎治療薬の流通を受け

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 高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が奈良県や東京都内で見付かった問題を受け、厚生労働省は16日、医薬品の卸売り販売業者に対して、買い取りの際の身分確認と連絡先などの記録を義務付ける通知を出しました。今後、罰則のある医薬品医療機器法(薬機法)の改正も検討します。

 こうした規制強化で、今回の問題発覚前から確立されていて、出所が不透明な薬が売り買いされる「裏ルート」の一掃を図ります。

 薬機法には、薬局開設者と医薬品販売許可を受けた者以外の医薬品の販売を禁じ、違反には懲役3年以下または罰金300万円以下の罰則があるものの、買うことを禁じる直接の規定はありません。また、薬機法施行規則には、卸売り販売業者や薬局に取引相手の氏名の記録を義務付けているものの、身分確認までは求めていません。

 こうした法令の透き間を縫って、販売許可を持たない医師や患者ら個人から薬を「秘密厳守」で安価で買い取り、市場に乗せて利ざやを稼ぐ商売が成り立っており、医師の横流しによる医療機関の裏金作りの温床になっていると指摘されてきました。

 ボトル15本が見付かっているハーボニーの偽造品も、医薬品を即金で買い取る「現金問屋」と呼ばれる卸売り販売業者が面識のない取引相手から仕入れ、相手が名乗る名前を台帳にそのまま記入していました。本名でなかったとみられ、警視庁などが店舗に持ち込んだ複数の男女の行方を追っています。

 厚労省の通知は、継続した取引実績のある相手以外から買い取る際、身分証明書の提示を求めて本人確認すること、販売業の許可番号や連絡先なども記録に残すことを求めました。現金問屋による「秘密厳守」などをうたったネット広告の規制や、個人から買った側の罰則などは、今後、薬機法の改正を含めた議論の中で検討します。

 なお、ハーボニーを販売するギリアド・サイエンシズ(東京千代田区)は、3月1日から新パッケージ製品での出荷に切り替えます。従来の中身が見えないボトル包装から透明なシート包装に変わり、偽造品対策に有効だといいます。

 ハーボニーは、完治する可能性が極めて高いC型肝炎の画期的な治療薬として2015年9月に発売され、1日1錠、12週間内服します。1錠5万5000円と高額で、偽造品が流通した28錠入りのボトルの価格は約153万4000円。

 

 2017年2月19日(日)