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■iPS培養、ナノファイバーを使った布で10倍に増産 京大とグンゼが新素材開発

 

 特殊な繊維で開発した布を使って、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を大量に培養することに成功したと、京都大学と肌着メーカー「グンゼ」(大阪市北区)の研究チームが発表しました。

 従来の培養法と比べ、細胞の数を約10倍増やせたといい、再生医療のコスト削減につながるといいます。研究論文が8日、国際科学誌「バイオマテリアルズ」(電子版)に掲載されました。

 人のiPS細胞を心臓や肝臓などの臓器の再生医療に利用する場合、大量の細胞が必要になります。現在は、容器に入った培養液に細胞を浮かせて増やす方法がありますが、少量しか作れず、容器に多くの培養液を入れてかき回すと一部の細胞が傷付くなどして増えにくいといった課題がありました。

 研究チームは、細胞を接着させる働きを持つゼラチンから、髪の毛の約3000分の1の細さの「ナノファイバー」(ナノは10億分の1)と呼ばれる繊維素材を作り、これより少し太い合成繊維素材を組み合わせて厚さ1ミリ以下の布を開発。iPS細胞を接着させた布(約2センチ四方)60枚で培養した結果、1週間で従来の培養法より約10倍増えたといいます。

 京都大学の亀井謙一郎・特定准教授(幹細胞工学)は、「布は安価に製造できる。培養期間を5~10分の1に短縮でき、培養コストも5分の1以下にできる可能性がある。今後、素材の面積を大きくするなどして、実用化につなげたい」と話しています。

 

 2017年2月9日(木)