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■京大、脳動脈瘤の進行の仕組みを解明 治療薬開発に期待

 

 脳の血管にこぶができ、破裂するとくも膜下出血を起こす「脳動脈瘤(りゅう)」は、特定のタンパク質が働くことで症状が進むとみられることを動物実験で突き止めたと、京都大学の研究チームが発表しました。

 治療薬の開発につながるのではないかと期待されています。

 脳動脈瘤は、脳の血管が膨らんでこぶができ、大きくなって破裂すると、脳卒中の1つ、くも膜下出血を起こす病気で、患者は国内に330万~550万人いると見なされています。多くの脳動脈瘤脳ドックなどにより未破裂の状態で発見されるため、破裂を防ぐには、開頭してこぶの根元をクリップで留めたり、カテーテル(細管)を血管に入れてコイルでこぶをふさいだりします。

 京都大学大学院医学研究科の成宮周特任教授と、青木友浩特定准教授(脳神経外科)などの研究チームは、脳動脈瘤を起こしたラットを使い、病気の原因を詳しく調べました。

 その結果、膨らんだ血管には「マクロファージ」と呼ばれる白血球の1種が集まり、この細胞の表面で、炎症を強める働きを持つ「EP2」というタンパク質が作用していることがわかったということです。

 このタンパク質の働きを抑える薬をラットに投与したところ、血管の膨らみが半分以下に減ったということで、研究チームは、このタンパク質が症状の進行を招いているとみています。

 青木特定准教授は、「現在は手術以外に効果的な治療法がないが、このタンパク質の働きを抑えることで治療できる飲み薬の開発を目指したい」と話しています。

 研究論文は8日、アメリカの科学誌「サイエンス・シグナリング」に掲載されました。

 

 2017年2月8日(水)