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■子宮残せるか画像で診断する新検査法を開発 福井大が子宮体がんに応用

 

 女性に多い子宮がんの一種、子宮体がんの治療の際、がん細胞が残っているかどうかを画像で診断できる検査法を福井大学の医療チームが開発し、治療を終えた女性が今月、出産したと発表しました。

 子宮を傷付ける恐れのある従来の検査法と比べて、患者の体の負担が少なく、妊娠の可能性を残すことにつながるとして注目されています。

 子宮の内膜にがんができる子宮体がんの患者には、早期に発見されて妊娠を希望する場合、子宮を取り出さず、ホルモンの量を調節する治療が行われることがありますが、効果を確かめるため、麻酔をかけて子宮の内膜を取り出す検査を原則として3回以上受ける必要があり、血栓症のリスクがあるなど体の大きな負担になっていました。

 そこで、福井大学医学部産科婦人科学の吉田好雄教授などの医療チームは、がん細胞があるかどうかを画像で診断する「PET(ポジトロン断層撮影法)」と呼ばれる検査法を応用し、女性ホルモンのエストロゲンと結合する受容体に集まる放射性薬剤を使うことで、子宮体がんについても診断できるようにしました。この画像検査は乳がんの診断に使われていますが、子宮体がんに応用したのは世界初といいます。

 その上で、20歳代の女性患者に画像検査を行った結果、負担の大きい検査の回数を減らすことができ、子宮体がんの治療を終えた女性は今月、第1子に当たる女児を無事出産し、30日に退院したということです。

 記者会見に出席した女性患者は、「がんと診断された時はショックでしたが、子供が好きなので治療を受けました。出産できてうれしい」と話していました。

 吉田教授は、「患者の負担を減らすとともに、子宮を傷付けないことで妊娠の可能性を残すことにつながると考えられる。研究を進め、より多くの患者にこの検査を行いたい」と話しています。

 

 2017年1月31日(火)