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健康創造塾

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■おたふく風邪で1000人に1人が難聴に 学会が患者の実態調査へ

 

 子供を中心に流行し、難聴になる危険性があるおたふく風邪について、日本耳鼻咽喉科学会は難聴になった人数や症状の重さなど、実態を具体的に把握して国に対策を促していこうと、2月から全国すべての耳鼻科の医療機関を対象に大規模な調査を行うことを決めました。

 流行性耳下腺(じかせん)炎、いわゆる、おたふく風邪は、子供を中心に流行し、発熱や耳の前から下にかけてのはれを引き起こすムンプスウイルスによる急性感染症で、例年に比べて患者が多い状況が続いています。

 おたふく風邪を発症しても、通常1~2週間で症状は改善しますが、合併症の多い感染症であるため、1000人に1人ほどの割合で難聴になるとする報告もあります。日本耳鼻咽喉科学会によりますと、発生の詳しい実態はわかっていないということです。

 このため学会は、29日に東京都内で開いた会議で、過去2年ほどの間におたふく風邪の影響で難聴になったとみられる患者について、大規模な調査を行うことを決めました。

 2月から、耳鼻科のある全国すべてのおよそ8000の医療機関に調査票を送って、患者の年齢や性別のほか、難聴の程度、聞こえないのは片耳か両耳か、どのような処置をしたかなどを尋ね、難聴になった人数や症状の重さなど実態を具体的に把握したいとしています。

 学会では調査結果を踏まえ、おたふく風邪の影響で難聴になる危険性を広く知ってもらうとともに、ワクチン接種が現在の任意のままでいいのか、厚生労働省に検討を求めたいとしています。

 日本耳鼻咽喉科学会の守本倫子乳幼児委員長は、「おたふく風邪で難聴になることが社会の中で十分に認識されていない。一度難聴になると回復は非常に難しいので、調査を通じて予防接種の重要性を訴え、予防接種を定期化してほしいと訴えかけたいと思っている」と話しています。

 日本医師会などが2011年までの3年間に全国1万9000の病院を対象に行った調査では、全体の2割弱の病院からの回答で、117人が音が聞こえにくくなったと訴えて入院し、このうち61人に難聴の後遺症が残りました。

 ムンプスウイルスが体中を回って、耳の奥にある内耳と呼ばれる部分にダメージを与え、その結果、鼓膜で聞いた音が電気信号に変換されなくなり、脳が音を認識できなくなるとされています。子供が難聴になった場合、補聴器をつけたり、両耳に症状があれば手術で人工内耳を埋め込んだりする対処法があるということです。

 しかし、元の状態に戻るわけではなく、耳で新しい言葉を聞いて覚えることが難しくなり、学校での学習についていけなくなったり、友人とコミュニケーションをしづらくなり、疎外感やストレスを感じたりする問題も残るということです。

 国立感染症研究所によりますと、おたふく風邪は4年から5年の周期で大きな流行を繰り返す傾向にあります。ワクチンが定期接種から任意接種に変わった1993年以降、全国3000の小児科の医療機関から報告された患者数が最も多かったのは、2001年の25万人余りで、2016年は15万9000人ほどとなっています。

 

 2017年1月30日(月)