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■京都大学、ビタミンDが脂質を抑えるメカニズム解明 メタボやがんに効く新薬の実用化視野に

 

 魚などに多く含まれるビタミンDが体内の脂質量を抑制するメカニズムをハムスターの細胞を使って解明したと、京都大学の研究チームが27日、アメリカの科学誌「セル・ケミカル・バイオロジー」電子版で発表しました。

 将来的には、メタボリックシンドロームや脂質が影響するがんなどの予防に効果がある人工的なビタミンDの開発や、新薬の実用化につなげたいとしています。

 研究チームによると、ハムスターの細胞内でビタミンDが存在する場合、脂質を合成する「指令塔」のタンパク質「SREBP」と、同タンパク質と複合している別のタンパク質「SCAP」の量がそれぞれ減少していることが、わかりました。

 詳しく調べると、ビタミンDの作用で2つのタンパク質の複合体が壊れてSCAPが分解されるとともに、SREBPも分解されていました。この結果、SREBPが指令を出せないようになり、脂質の合成が抑制されたといいます。

 これまでビタミンDと脂質の合成が関連する高脂血症やがんの予防効果の関連性はわかっていましたが、メカニズムは不明でした。

 一方、一般的にビタミンDは体内へのカルシウムの吸収を促して骨を強くする働きもありますが、サプリメントなどでビタミンDを摂取しすぎると、腎臓(じんぞう)などに結石ができる可能性もあるといいます。

 研究チームの京都大学の上杉志成(もとなり)教授(化学生物学)は、「メカニズムがわかったことにより、過剰摂取の症状が起こらない安全な人工ビタミンDを開発し、代謝疾患やがんの新薬開発につなげたい」と話しています。

 

 2017年1月27日(金)