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健康創造塾

各種の健康情報を発信

■がん免疫治療薬「オプジーボ」、高脂血症薬と併用で効果アップ マウス実験で確認

 

 がん細胞によって弱められた、患者の免疫細胞の攻撃力を高めてがんを治す新しいタイプのがん治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)と同じ働きのある薬を、高脂血症の薬と併用すると治療効果が大幅に高まることを、マウスを使った実験で確認したと京都大学の研究チームが発表しました。

 治療薬オプジーボは、患者によっては全く効果がみられないことがありますが、そうした問題を解決できる可能性があるとしています。

 これは、京都大学大学院医学研究科の本庶佑(ほんじょたすく)客員教授らの研究チームが発表したものです。治療薬オプジーボは、進行したがんを治す画期的な効果が2、3割の患者で確認されている一方、患者によっては全く効果がみられないケースも少なくなく、課題となっています。

 研究チームでは、大腸がんのマウスにオプジーボと同じく、免疫細胞の攻撃力を高める働きのある「PDーL1抗体」という薬を、別のさまざまな薬と一緒に投与し効果を調べました。その結果、高脂血症の治療に使われる「ベザフィブラート」という薬と一緒に使うと、がんのマウスの生存率がおよそ40%上がり、5匹のうち2匹でがんが完治したということです。

 研究チームでは、人でも同じような効果が確認できれば、現在、オプジーボが全く効かない患者にも有効な治療法の開発につながるとしています。

 ベザフィブラートは、血中のコレステロールを減らす薬で、200ミリグラム当たり数十円と安価。免疫細胞のエネルギーを作るミトコンドリアを活性化させ、免疫細胞を増やす働きがあるとみられています。

 本庶客員教授は、「来年度中には臨床試験(治験)を開始して、副作用を確認したい。順調に進めば、数年後には医療現場で使えるようになるのではないか」と話しており、肺がん患者に2つの薬を投与する臨床試験を2017年度に九州大学や先端医療振興財団(神戸市)と共同で始めるといいます。

 研究論文は17日、アメリカの科学アカデミー紀要電子版に掲載されました。

 

 2017年1月18日(水)