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■子宮移植、慶応大学が国内初の申請へ 3年間で5人に臨床研究

 

 病気などで子宮がない女性に、妊娠と出産を目的に第三者の子宮を移植する子宮移植の臨床研究を、慶応大学の研究チームが2017年内に学内の倫理委員会に申請する方針であることが9日、明らかになりました。

 海外ではスウェーデンで出産例もありますが、国内で実施されれば初めてのケースになります。

 子宮移植は新生児をもうけることが目的で、心臓や肝臓の移植のように本人の生命維持のためではありません。

 このため、倫理委員会や関連する日本産科婦人科学会、日本移植学会の承認を得て、先天的に膣(ちつ)全部が欠損し、機能性子宮を持たない「ロキタンスキー症候群」という病気の女性を対象に、3年間で5人に移植する計画。

 子宮は、母親や姉妹など親族から提供を受けます。移植を受けた女性は、体外受精させた受精卵を子宮に入れることで妊娠と出産が期待できます。

 将来は、子宮頸(けい)がんなどで子宮を失った人も対象になる可能性があります。

 慶応大学は、第三者の子宮を移植する研究を続けており、2013年にはサルで移植と出産に成功し、2014年には「子宮提供者の自発的な意思決定や安全を確保する」などとした指針を策定するなど、実施に向けた準備を進めていました。

 ただし、健康な提供者にリスクを伴う子宮摘出手術を受けてもらうという倫理的問題があるのに加え、安全な妊娠が成立するか、新生児にどのような影響があるか不明な点も多く、倫理委員会に申請が出されたとしても、承認までには曲折が予想されます。

 

 2017年1月9日(月