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健康創造塾

各種の健康情報を発信

■長期喫煙が原因の慢性閉塞性肺疾患、認知度の低下続く 啓発団体が対応を呼び掛け

 

 たばこ病ともいわれて、長期の喫煙などにより肺に慢性的な炎症ができる慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)の認知度が下がり続けており、病気の知識の普及に取り組む啓発団体が早急な対応を呼び掛けています。

 禁煙で予防でき、認知度を上げれば発症者を減らせるとして、厚生労働省は2012年に慢性閉塞性肺疾患の認知度80%を目標に掲げて対策に乗り出しましたが、2016年12月時点での認知度は25・0%と3年連続で低下しました。

 慢性閉塞性肺疾患の知識の普及に取り組んでいる世界的ネットワークの日本法人、一般社団法人「GOLD日本委員会」(代表理事・長瀬隆英東京大教授)が毎年12月に、インターネットで男女1万人を対象に調査を実施。慢性閉塞性肺疾患について「どんな病気か知っている」か「名前は聞いたことがある」と回答した人の割合を合計して、認知度としています。

 その認知度は2011年に25・2%でしたが、厚労省が2012年に国民的な健康作り運動「健康日本21(第2次)」で、がん、循環器疾患、糖尿病に次ぐ第4の生活習慣病に位置づけ、啓発に取り組んだことなどから、2013年には30・5%まで向上しました。

 しかし、その後は年々低下し、2016年には「どんな病気か知っている」と回答した人は9・0%、「名前は聞いたことがある」と回答した人は16・0%の計25・0%にとどまりました。2022年までに80%に向上させるとしている健康日本21の目標には、遠く及びません。

 慢性閉塞性肺疾患は、せきやたん、息切れなどが主な症状で、徐々に呼吸障害が進行し重症化します。通常の呼吸では十分な酸素を得られなくなると、呼吸チューブとボンベの酸素吸入療法なしには日常生活が送れなくなってしまいます。人口動態統計によると、2015年には1万5749人が死亡しており、日本人の死亡原因の第10位になっています。

 原因の約9割は長期の喫煙で、喫煙者の約2割が発症するとされます。また、副流煙による受動喫煙により、非喫煙者も発症しています。

 GOLD日本委員会は、「重症化すると日常生活にも著しい障害を及ぼすため、早期に発見して治療を始めることが重要だ。早急に国を挙げて新たなアプローチで認知度向上に取り組むことが必要だ」と訴えています。

 

 2017年1月4日(水)