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健康創造塾

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■介護や育児で退職、4月から再雇用企業に助成金 1人当たり20万~40万円

医療ニュース

 

 厚生労働省は来年4月、介護や育児などを理由に企業を退職した人の再雇用制度を後押しするため、企業向けの助成金を新設します。

 元従業員を復職させた企業に1人につき20万~40万円を支給するもので、多様な人材の活躍を目指す政府の「働き方改革」の一環。2017年度予算案に約37億円を計上し、初年度は最大1万人を対象とします。

 再雇用制度の対象となる離職理由は、妊娠、出産、育児、介護の4つで、いずれかの理由で退職した人を再雇用し、6カ月以上雇い続けた企業に助成金を支給します。助成額は、1人目は大企業30万円、中小企業40万円、2人目以降は、大企業20万円、中小企業30万円。再雇用して6カ月目と1年目に、半分ずつ2回に分けて支給します。

 再雇用制度を利用する前提条件として、企業には、再雇用制度を就業規則に盛り込むほか、退職時に再雇用の希望者のリストを作成することを義務づけます。再雇用する人には、退職から1年以上が過ぎていれば、離職していた期間は問わない方針。

 ただし、制度の悪用を防ぐため、再雇用後の処遇が著しく低くなる場合は対象外にすることを検討。例えば、子育て前に正社員だった人を賃金の低いパートなどとして再雇用した場合は、対象外とします。また、助成金を受けられる再雇用者の人数は、1社当たりの上限を設けます。

 2015年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、第1子の出産を機に離職する女性は約5割。介護離職も深刻で、総務省の調査によると、家族の介護のために仕事を辞める人は年間約10万人に上ります。2014年の厚労省の委託調査によると、介護を理由に仕事を辞めた正社員の6割弱が「仕事を続けたかった」と回答しており、働きたくても不本意に辞める人も少なくありません。

 しかし、介護や子育てが一段落して働ける状況になっても、キャリアが一度途切れてしまうと、退職前に培った業務経験を生かして元の企業に復職することは簡単ではありません。厚労省の委託調査では、定年後の制度を除いて、再雇用制度を設けている企業は16・7%にすぎません。

 こうした状況を踏まえ、厚労省は、「再雇用制度は、働く側は、能力や経験を生かしやすい一方、企業にも、新たに人を雇って育てるコストを減らせる利点があるはず」と今回の制度の意義を強調しています。

 

 2016年12月28日(水)