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健康創造塾

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■イギリス、体外受精技術「ミトコンドリア置換」を承認 3人の親を持つ子誕生へ

医療ニュース

 

 子供の重い遺伝病を防ぐため、イギリスで体外受精をさせた受精卵の核を別の女性の卵子に移植する医療技術が世界で初めて公式に認可され、現地メディアは父親と母親、それに別の女性の3人の遺伝子を持つ子供が来年にも生まれる可能性があると伝えています。

 細胞でエネルギーを作り出すミトコンドリアの遺伝子異常は、母親から子供に引き継がれ、神経や筋肉などが影響を受けて筋ジストロフィーなどの難病を発症させる恐れがあるとされています。ほかにも、卵子の成熟や受精などが妨げられ、受精卵が着床しづらくなるとの指摘もあります。

 これを防ぐため、イギリス政府の研究監視機関「ヒト受精・発生学委員会」は15日、体外受精をさせた受精卵の核を別の健康な女性の卵子に移植し、正常なミトコンドリアを持つ受精卵を作る「ミトコンドリア置換」と呼ばれる体外受精技術を初めて認可しました。

 ミトコンドリアには核とは別に独自のDNAがあるため、このミトコンドリア置換によって、生まれる子供は母親と父親、それに別の女性の3人の遺伝子を引き継ぐことになります。

 イギリスでは、昨年2月、ミトコンドリア置換を認める法律が成立し、医療機関は研究監視機関の認可を受ける必要があるとされていました。

 同じような体外受精技術を使い、今年4月、規制のないメキシコでアメリカの医師らにより、3人の遺伝子を持つ男の子が生まれたことがわかっていますが、この体外受精技術が公式に認可されるのは、今回、世界で初めてです。

 イギリスのメディアは、第一例はニューカッスル大学が実施し、早ければ来年末にも3人の遺伝子を引き継ぐ子供が生まれる可能性があると伝えています。

 イギリスでは、今回の認可について、多くの家族に希望を与えるとする意見がある一方、安全性や倫理的な問題を懸念する声も出ていて、今後、議論を呼びそうです。

 

 2016年12月17日(土)