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■感染性胃腸炎の患者が急増、宮城県などで警報レベル 5割はノロで近年にない型

 

 例年、冬に流行し、下痢や嘔吐(おうと)を引き起こす感染性胃腸炎が、今季も流行しています。国立感染症研究所によると、3~5割はノロウイルスが原因とみられ、今季は乳幼児が免疫を持つ可能性の低い、数年前にはやった型のノロウイルスの検出が多数報告されており、注意が必要です。

 国立感染症研究所が定点観測している全国約3000の小児科からの患者報告数は、11月28日から12月4日までの1週間で5万4876人で、例年より早く流行が始まったため過去10年間の同時期と比べて多くなっています。

 1医療機関当たりでは、17・37人。都道府県別では、宮城県(45・75人)、山形県(33・47人)、三重県(27・71人)、埼玉県(26・73人)、東京都(26・64人)、神奈川県(23・62人)、奈良県(23・09人)、宮崎県(20・83人)、千葉県(20・24人)、兵庫県(20・12人)などで多くなっています。20人を超えると警報レベルを突破し、各自治体が警報を出しています。  

 ノロウイルスは遺伝子型が約30種類ありますが、中でも今季は「G2・2」という種類が小児を中心に検出されています。国立感染症研究所によると、2009年~2012年にかけて、各地でこのウイルスの感染者が出ていたものの、その後はあまり出ていませんでした。

 宮城県では幼稚園、保育所などで集団感染が80件以上発生し、その多くがノロウイルスの「G2・2」だといいます。  国立感染症研究所感染症疫学センターの木村博一第6室長は、「G2・2の流行のなかった最近生まれた子供は免疫がないと思われ、感染が広がりやすい恐れがある」と指摘しています。

 ノロウイルスは感染力が強いのが特徴で、感染者の便や嘔吐物に大量に含まれ、主に人の手や食品を介して広がります。木村室長によると、感染者の便には最大で1グラム当たり1兆個のノロウイルスが含まれ、感染は数十個が体内に入るだけで成立するといいます。

 木村室長は、「感染すると、症状がなくなってからも排せつ物にはウイルスは含まれ、長い場合は1カ月に及ぶこともある。知らないうちに感染源になる恐れもあり、特にトイレの後は手洗いを徹底してほしい」と呼び掛けています。

 ノロウイルス感染防止に関する注意点は、▽手洗いは、指と爪の間や、指と指の間も含めて十分行う。水で流すのは30秒以上時間をかける。▽嘔吐物の片付けはマスク、手袋、エプロンを着用し、飛び散らないよう丁寧にペーパータオルなどで除去する。床などは薄めた塩素系漂白剤を使って浸すように拭き取る。▽包丁やまな板などの調理器具や布巾は、85度以上の熱湯で1分以上加熱する。▽加熱用カキなどの食品の調理は、85~90度で1分半以上火を通す。

 

 2016年12月14日(水)