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■卵アレルギー、生後6カ月から粉末を食べて予防 発症を80%抑制

 

 アトピー性皮膚炎の乳児は卵アレルギーになるリスクが高いことが知られていますが、生後6カ月の段階からゆで卵をごく少量ずつ食べさせると、1歳になった時には卵アレルギーの発症を80%抑えられたとする研究成果を、国立成育医療研究センターなどの研究チームが発表しました。

 この研究を行ったのは、国立成育医療研究センターの大矢幸弘医長らの研究チームです。

 研究チームでは、生後4カ月までにアトピー性皮膚炎になった乳児121人を2つのグループに分け、離乳食を始めるころの生後6カ月の段階で一方のグループの乳児には硬くゆでた卵の粉末50ミリグラムを、もう一方のグループの乳児にはカボチャの粉末を毎日食べてもらいました。

 さらに、生後9カ月からは卵の粉末の量を250ミリグラムに増やし、1歳になった時点でゆで卵半分に相当する7000ミリグラムの卵の粉末を食べてもらいました。

 その結果、卵の粉末をずっと食べていた乳児60人のうち、卵アレルギーを発症したのは5人だけでしたが、カボチャの粉末を食べた61人では23人が発症したということです。

 研究チームでは、ごく少量の卵を食べることでアレルギーの発症を80%抑えることができたとしており、アレルギーの原因となり得る食品でも、早期からの摂取で発症予防につながる可能性を示したとしています。

 研究チームによりますと、国内ではアレルギーを懸念して幼いうちに卵を食べさせない傾向が強く、3歳児全体の6%近くが医師の指示で摂取を制限しているということです。

 大矢医長は、「生後6カ月ごろから少量ずつ食べ始めたほうがよい結果になることが証明できた。今後はできる限り早期から治療することで、子供のアレルギーを減らしていけるようにしたい」と話した上で、「卵の加熱が不十分だと危ないため、家庭で実施するのは危険。必ず専門医に相談してほしい」と指摘しています。

 研究成果は9日、イギリスの医学誌ランセットに掲載されました。

 

 2016年12月10日(土)