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健康創造塾

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■危険な病原体を扱う研究施設、国が支援へ 長崎大学が建設を計画

医療ニュース

 

 長崎大学が建設を計画している危険度が特に高い病原体を扱う感染症の研究施設の整備について、政府は17日、持ち回りの関係閣僚会議を開き、国の危機管理上、重要な施設だとして、安全対策などで積極的に支援を行う方針を決めました。

 政府は国際的な脅威である感染症の研究拠点の整備を急いでおり、長崎大学長崎市の坂本キャンパスに、エボラウイルスなどの危険度が特に高い病原体を扱う「BSL4(バイオセーフティーレベル4)」と呼ばれる研究施設を建設する計画ですが、地元住民からは安全性を懸念する声も出ています。

 具体的には、世界最高水準の安全性を備えた研究施設の建設と、維持管理に必要な支援を行うほか、関係省庁や有識者などで作る「施設運営監理委員会」を設置して、安全性のチェックを行うとしています。

 さらに、万が一事故が発生した場合には、関係省庁を招集するとともに、政府の担当者や専門家を現地に派遣して、大学や自治体と連携して対応するなどとしています。

 長崎大学にBSL4が設置されれば、東京都武蔵村山市にある国立感染症研究所村山庁舎の実験施設に続いて、国内で2例目となり、政府は今回決定した方針に基づいて、来年度予算に施設設計などの準備費として数億円を計上する予定といいます。

 菅義偉官房長官は、「安全面などのさまざまな対策に対して、国として支援していく方針をまとめた。近日中に県、市、大学の3者で対応を協議すると報告を受けているので、その決定を踏まえて、国としてもしっかり取り組んでいく」と述べました。

 長崎市の田上富久市長は14日、菅官房長官と面談し、国の関与を強く求めていました。

 BSL4と呼ばれる高度な安全設備を備えた実験施設は、感染症法で危険性が特に高い「1類感染症」に指定されているエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱およびラッサ熱のウイルス性出血熱、ペスト、マールブルグ病の7種類の病原体を取り扱うことが認められた施設で、ワクチンや治療薬を開発するためにウイルスの詳しい解析や実験などが行われます。

 世界保健機関(WHO)の指針や国の安全基準に基づいて運用され、病原体の流出を防ぐため研究者は防護服を着て実験を行うほか、空調の管理や実験器具の消毒の徹底などが義務付けられています。

 厚労省によりますと、海外では欧米やアジアなどの19カ国で合わせて41施設が稼働しています。

 

 2016年11月18日(金)