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■呼吸器感染症の「非結核性抗酸菌症」の患者が増加 長引くせきに用心を

 

 結核菌と、らい菌以外の抗酸菌の感染で起きる、慢性の呼吸器感染症の一種である「非結核性抗酸菌症」の発病率が7年前の2・6倍に増加しているとの調査結果を、慶応大学の長谷川直樹教授らの研究チームがまとめました。

 長谷川教授は、「この病気は不明な点が多く、診断と治療体制を確立する研究が必要だ」と指摘しています。

 調査は、日本呼吸器学会の認定施設と関連施設884施設に2014年1~3月の新規診断患者数をアンケートし、約500施設から回答を得ました。

 新規診断患者数から推定された発病率は10万人当たり14・7人で、2007年に別の研究チームが行った調査での10万人当たり5・7人の2・6倍となりました。肺結核の10・7人(2013年)も上回る数値となっています。

 増加原因は不明で、検査精度の向上なども考えられるといいます。

 抗酸菌は結核の原因である結核菌の仲間を指し、水中や土壌など自然環境に広く存在して、酸に対して強い抵抗力を示す菌です。結核菌よりもかなり病原性が低く、健康な人では気道を介して侵入しても通常は速やかに排除されて、ほとんど発症しません。

 結核と症状が似ているために間違えられることもありますが、結核と非結核性抗酸菌症の大きな違いは、人から人へ感染しないこと、疾患の進行が緩やかであることです。

 発病すると、主に気管支や肺に炎症を起こし、長引くせきが出ます。確実に有効な薬がないため、複数の抗菌薬を長期間、飲まなければなりません。

 

 2016年11月15日(火)