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■疲労を予測する脳部位を特定 大阪市立大や理研のチーム

 

 自分が今後、どの程度疲れることになるのかを予測する際、脳の3つの部位がかかわっていることがわかり、大阪市立大や理化学研究所の研究チームが26日、イギリスのサイエンティフィック・リポーツ電子版に発表しました。

 疲れた状態の人ほど、このうち1部位の活動が強まっていました。研究チームは、「疲れやすさとこの部位の活動に何らかの関係がある」とみています。

 疲労の慢性化を防ぐ方法の開発のほか、睡眠障害や強い倦怠感が続く「慢性疲労症候群CFS)」の原因解明に役立つ可能性があります。

 大阪市立大の石井聡(あきら)・病院講師(脳科学)らは、平均21・9歳の健康な男性16人に、画面に現れる色と文字を瞬時に判断する作業を30分間課し、120回にわたって「1時間後にどの程度疲れるか」を考えてもらいました。

 その間、脳の神経活動の変化を磁場で調べたところ、予測する時には、右脳にある背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)という部分が活発に働いていたことがわかりました。すでに疲れを強く感じていた人ほど、活発に働いていました。

 国内に約30万人と推計されている慢性疲労症候群の患者は、今回特定された部分の体積が健康な人より少ないことがわかっています。この部分が酷使された結果、縮んでしまったとみられます。

 石井さんは、「脳には将来の疲れを判断する警報装置があった。薬や訓練によって、この部分を制御できれば、疲れの軽減につながるかもしれない」と話しています。

 石井さんは、疲労感には疲れすぎを防ぐために警告を発する役割があるとみて、脳と疲労の関係を研究しています。

 

 2016年4月27日(水)