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■子供の心臓病治療の細胞シート、保険適用へ治験 大阪大学

 

 重い心臓病を患った子供の足から採取した筋肉の元となる細胞を培養し、シート状にして心臓に張り付けて治療する再生医療について、大阪大学の医療チームは、健康保険の適用を目指し安全性などを確かめる治験を始めることになりました。

 治験を行うのは、大阪大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授(心臓血管外科)などの医療チームです。

 医療チームでは、重い心臓病の患者の足から筋肉の元になる筋芽細胞を採取して培養し、直径約5センチのシート状にしたものを心臓の表面に張り付けて機能を回復させる再生医療の開発を進めており、すでに大人の患者では昨年、薬事承認を受け、来月から保険診療として行われることになっています。

 今回は拡張型心筋症という病気の子供を対象に、数年後の健康保険の適用を目指して医師主導の治験を始めることになりました。

 医療チームによりますと、子供の患者についても一昨年から臨床研究が行われており、学校に通えなくなった女児が歩いても息切れしないほどに、心臓の機能が改善したということです。

 治験では今年の夏以降、3年間で18歳以下の3人の患者に治療を行い、安全性と効果を確かめることにしています。

 澤教授は、「症状が重くなるのを防いだり、心臓移植を待つ期間を延ばしたりできると期待される。国内では子供が心臓移植を受けられる機会が少ないので、治療法として確立したい」と話しています。

 拡張型心筋症は、心臓が筋肉の機能低下によって拡大し、心不全を引き起こす疾患。重症化すると、心臓移植が必要となります。国内では年に約50人の子供の重症患者が新たに出ますが、国内では臓器提供の件数が少なく、海外で手術を受ける人も多いとされます。

 

 2016年4月5日(火)