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■20年前のO157集団食中毒、後遺症で女性が死亡 大阪府堺市の25歳女性

 

 20年前の1996年、大阪府堺市で発生した学校給食を原因とする病原性大腸菌O157の集団食中毒で、感染した当時小学1年生だった女性が後遺症により、昨年、死亡していたことがわかりました。

 堺市では、1996年7月、市立小学校の給食を食べた児童などおよそ9500人がO157に集団感染し、当時1年生と5年生それに6年生だった女の子3人が、1996年7月から1997年2月にかけて死亡しました。

 これについて堺市は30日、記者会見を開き、O157の後遺症で治療を受けていた当時小学1年生だった同市北区の女性が、昨年10月11日、脳出血により25歳で死亡していたことを明らかにしました。

 堺市によりますと、女性はO157に感染した時に溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、その後遺症の腎血管性高血圧が脳出血の原因だということです。

 また、20年前の堺市のO157の後遺症による死亡は初めてだということです。同じ後遺症の腎血管性高血圧を患っている人は、ほかに女性1人がいて、経過観察中だということです。

 堺市教育委員会によると、治療が必要と過去に診断されたなどとして堺市が追加検診を実施しているのは2014年度末の時点で、この女性を含め20人。残る19人のうち少なくとも4人は、慢性腎炎などで現在も治療や経過観察が必要な状態といいます。

 堺市は、今後、女性の遺族と誠意を持って慰謝料などの補償手続きを進めるとしています。堺市竹山修身市長は、「命の尊さを改めて心に刻み、安全管理と危機管理の徹底に、一層努力したい」とコメントしています。

 病原性大腸菌O157の問題に詳しく、亡くなった女性の治療を担当していた大阪労災病院小児科の川村尚久部長は、「O157に感染し、症状が悪化すると腎臓の血管が細く固くなり、高血圧の症状が続くことがある。これが長年におよぶと脳出血を起こすこともある。この女性の場合、感染してから8年ほどでして高血圧になり、高い時には、血圧が200を超えることもあった」と話しています。

 国立感染症研究所によりますと、国内では年間3000人から4000人がO157など腸管出血性大腸菌に感染し、このうち80人から100人が急性腎不全などを引き起こす溶血性尿毒症症候群(HUS)になるなど重症化しているということです。

 

 2016年3月31日(木)