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間質性膀胱炎

 

膀胱粘膜と筋層の間にある間質が慢性的に炎症を起こす膀胱炎

 間質性膀胱(ぼうこう)炎とは、膀胱壁の粘膜の下にある間質と呼ばれる粘膜下層に、慢性的な炎症が起こる膀胱炎。慢性膀胱炎の一種で、膀胱炎の中でも症状が重く、女性に多くみられます。

 この間質性膀胱炎は、尿や細菌から膀胱壁の粘膜を守っている物質がはがれるために、間質が炎症を起こし、膀胱の筋肉が委縮します。そのため、膀胱が膨らまず、正常時の半分以下の量の尿しかためることができません。

 また、尿が膀胱にたまってくると炎症があるため、痛みを感じたり、圧迫感や違和感を感じたりします。尿を出すと症状が和らぐので、自然とトイレが近くなります。1回の尿量はわずか50ミリリットルで、20回以上トイレに行く場合もあります。

 昼夜を問わず尿の回数が多い頻尿、急に尿意が起こり我慢できない尿意切迫感、膀胱の痛みなど、主な症状は細菌性の膀胱炎とよく似ていますが、急性単純性膀胱炎や慢性複雑性膀胱炎は、細菌感染が原因の膀胱炎のため、抗生物質や抗菌剤の処方で症状は改善されます。しかし、間質性膀胱炎では、尿検査をしても細菌は見られないため、抗生物質や抗菌剤を服用しても効果はありません。

 だからといって、ストレスなどの精神的なものが原因というわけではなく、今のところ、間質に炎症が起こるはっきりとした原因はわかっていません。

 医療機関を受診すると、急性膀胱炎の症状があるので、抗生物質を処方されたり、尿検査では細菌が見られないので、精神的なものからくる膀胱炎と診断されることが多く、間質性膀胱炎と診断されるまで、長い時間がかかってしまうことも、この疾患の特徴といえます。

 間質性膀胱炎と同様に頻尿が主な症状で、急に尿意を催す過活動膀胱(OAB)もあるので、見分けるためにも泌尿器科の受診が勧められます。

間質性膀胱炎の検査と診断と治療

 医師による診断では、麻酔をして膀胱に生理食塩水を入れて拡張させ、内部を膀胱鏡で見ます。膀胱鏡検査は治療も兼ねていて、膀胱が膨らむことによって頻尿の症状が改善する人もいます。この時、膀胱に潰瘍(かいよう)が見付かった場合は、レーザーで焼き、神経が過敏になっている部分をなくします。

 薬物療法として、痛みの緩和のために抗うつ薬抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などが使われることもあります。抗凝固剤や局所麻酔薬を膀胱内に注入する膀胱内注入療法が行われることもあります。

 他の治療法ではなかなか効果が上がらず、症状が強い場合には、腸管を用いて膀胱を大きくしたり、膀胱そのものを摘出したりする手術を行われることもあります。

 治療後は、暮らしの中での心掛けも大切。一つは膀胱にしっかり尿をためてから出す膀胱訓練で、トイレに行きたいと思っても5分、10分我慢するようにして、膀胱がしっかり膨らむ力をつけます。

 もう一つは、尿そのものの刺激が強くならないように食事に気を配ることで、柑橘(かんきつ)類や、わさび、とうがらし、こしょう、カフェイン、アルコールを控えて水分を多めに取り、尿を薄めるようにします。トイレが近いからといって水分を控えると、尿の濃度が濃くなってしまい、刺激が強くなるので逆効果。

 さらに、ストレスは症状を悪化させる原因にもなりますので、規則正しい生活、軽い運動などリラックスできる環境を整えることです。