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悪性関節リウマチ

関節リウマチの特殊型で、血管炎を伴って関節以外の臓器に障害がみられる疾患

 悪性関節リウマチとは、関節リウマチの特殊型で、血管炎を伴って関節以外の臓器に障害がみられる疾患。

 厚生労働省により特定疾患(難病)の一つに認定されており、医療費の補助が受けられます。

 この悪性関節リウマチは、関節リウマチ全体の0・6パーセントにみられるといわれています。男女比は1:2で女性が多く、発症のピークの年齢は60歳代。関節リウマチよりもやや高齢、性別では関節リウマチよりも男性の占める割合が多い傾向にあります。

 関節リウマチに長くかかっている人が発症することが多いと見なされています。もとの疾患の関節リウマチ同様に、原因は不明です。遺伝性疾患といえるほどの強い遺伝性はありません。

  関節リウマチにみられる関節症状に加え、発熱、体重減少などの全身症状と、血管炎に伴う関節以外の症状が現れます。血管炎は主に動脈の組織に起こり、ある臓器に栄養や酸素などを送っている動脈に血管炎が起こると、血流が途絶えて、その臓器に異常が現れます。

 皮膚では、つめの縁にみられる点状梗塞巣(こうそくそう)、皮膚の潰瘍(かいよう)、手足の指の壊疽(えそ)、リウマトイド結節などがみられます。目では、上強膜炎、多発性単神経炎などが起こります。  胸膜炎、肺炎、肺線維症、心膜炎、腸間膜動脈の壊死(えし)、心筋梗塞(こうそく)などの内臓障害の危険もあり、致命的になる場合も少なくありません。

 血管炎を伴い、心臓血管の病変、神経病変のある悪性関節リウマチは、治療がたいへん難しく、死亡率は43パーセントとされています。直接の死因としては、呼吸不全が最も多く、次いで感染症の合併、心不全、腎(じん)不全などが挙げられます。

悪性関節リウマチの検査と診断と治療

 リウマチ科、整形外科、内科の医師による診断では、主に、血清中のリウマトイド因子という体の防御反応として作られた免疫グロブリンに対する自己抗体の有無を調べるリウマトイド因子(RF)検査、赤血球の沈降速度を測ることで炎症の強さを調べる血沈検査、血清中にタンパク質の一種が増えているかを測定することで炎症の度合いを調べるCRP(C-反応性タンパク)検査を行います。

 検査成績では、リウマトイド因子が強陽性で、血沈やCRPの値が高いのに加えて、白血球数が増えたり、血清中の補体という異物細胞の攻撃にかかわる免疫系の1つの数値が下がることがあります。

 血管炎が生じていることを確認するには、皮膚や臓器の一部をとって調べる生検を行うことがあります。

  リウマチ科、整形外科、内科の医師による治療では、全身の安静を保つような配慮が必要で、中等度以上の内臓の病変を伴う場合は、入院が必要です。

 薬物治療も、普通の関節リウマチよりも強力な治療が必要で、副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)が第一に用いられます。胸膜炎、心膜炎などがある場合には、ステロイド剤の1つであるプレドニゾロン換算で1日50~60mg、皮膚潰瘍、神経炎などに対しては1日30mg、上強膜炎などには1日15mgが目安になる使用量です。

 D‐ペニシラミンなどの抗リウマチ剤も使用されますが、アザチオプリン、シクロホスファミドなどの免疫抑制剤が必要な場合が多いようです。そのほか、血流の改善のために血管拡張剤、血液をサラサラに保つ血小板凝集抑制薬剤、プロスタグランジン製剤などが用いられます。ほかに、血漿(けっしょう)交換療法が効果的です。