健康創造塾

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■プエラリア含むバストアップサプリ、健康被害の相談が増加 国民生活センターが注意呼び掛け

 

 国民生活センターは13日、バストアップなどを目的とするサプリメントをのんで月経不順になったり、湿疹が出たりしたとの相談が2012年4月〜2017年4月の約5年間で209件寄せられたと発表しました。

 製品に含まれる女性ホルモンと同様の作用のある成分が、原因となった可能性があります。2015年は97件、2016年は94件と近年は副作用による被害が急増しているとして、注意を呼び掛けています。

 サプリメントはカプセルや錠剤で販売されており、国民生活センターが調査した12商品のうち11商品は、タイやミャンマーに自生するマメ科クズ属の植物で、プエラリアガウクルア、白ガウクルアとも呼ばれる「プエラリア・ミリフィカ」の根から抽出した成分「デオキシミロエストロール」を含んでいました。

 デオキシミロエストロールは、エストロゲン(女性ホルモン)と同様の作用が体に働くといいます。11商品のうちナチュラルプランツ(東京都中央区)の「プエラリア・ハーバルサプリメント」は、特にデオキシミロエストロールを多く含有していました。各商品によってデオキシミロエストロールの含有量に差があり、1日の摂取目安量にも幅があるといいます。

 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所によると、プエラリア・ミリフィカに含まれるデオキシミロエストロールは、産地や収穫時期、植物の年齢によってかなり幅があるそうで、現時点で安全な摂取量はわかっていないということです。

 国民生活センターの担当者は、「因果関係は証明されていないが、ホルモンバランスを崩す恐れがある。安易な摂取は避けたほうがいい」と話し、体調に異常を感じたら使用をやめ、医師の診断を受けるよう呼び掛けています。

 これまで国民生活センターには、「のんだら大量に不正出血した。子宮内膜が厚くなっているといわれた」(福岡県の30歳代女性)、「胸に発疹が出た。ホルモンが増え、乳腺症と診断された」(長野県の20歳代女性)などの相談が寄せられています。相談を寄せたのは、ほぼ全員が女性で、20歳代が69件と全体の3割を占めており、40歳代、30歳代、10歳代が40件前後で続いています。

 国民生活センターの資料によると、海外では国によってプエラリア・ミリフィカに対する規制はさまざまで、EUや韓国では食品への使用が禁止されているほか、香港では健康被害への注意を呼び掛けており、タイでは健康食品などにより摂取する場合には1日の摂取量がプエラリア・ミリフィカ末として100ミリグラムを超えないこととされています。

 

 2017年7月15日(土)

頻脈性不整脈

 

心臓の拍動が異常に速くなり、血圧の低下を招く不整脈

 頻脈性不整脈とは、心臓の拍動が異常に速くなる不整脈

 血管系統の中心器官である心臓には、4つの部屋があります。上側の右心房と左心房が、血液を受け入れる部屋です。下側の右心室と左心室が、血液を送り出す部屋です。4つの部屋がリズミカルに収縮することで、心臓は絶え間なく全身に血液を送り出すことができるのです。

 このリズムを作っているのが心臓の上部にある洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分で、1分間に60~80回の電気刺激を発生させて、心臓を規則正しく収縮させています。この電気刺激が何らかの原因で正常に働かなくなることによって、拍動のリズムに乱れが生じて、不整脈が起こります。

 不整脈は、拍動が速くなる頻脈性不整脈、拍動がゆっくりになる徐脈性不整脈、拍動が不規則になる期外収縮の3つに分類されます。

  頻脈性不整脈は、1分間当たりの拍動が100回を大きく上回る症状をみせます。人間の血液量は一定なので拍動する回数が多くなると、1回の拍動で送り出される血液量が少なくなり、血圧の低下を招きます。

 頻脈性不整脈で現れる症状としては、動悸(どうき)や血圧の低下による息苦しさなどが起こります。短時間、胸が痛くなることもあります。

 原因としてもっとも多いのは、加齢によるものです。年を取ると誰でも少しずつ不整脈になっていきます。次に、ストレス、過労、睡眠不足が原因になってきます。基本的には狭心症心筋梗塞(こうそく)とは別の疾患ですが、すでに心臓の疾患があると、不整脈になりやすいのも事実です。また、頻脈性不整脈の原因となっているのは、心臓の動きにかかわる電流に過電流を起こす部位があるためである、という研究結果もあります。

 頻脈性不整脈を来す病態には、運動後などにみられる無害な洞性頻脈や、命にかかわることはほとんどない発作性上室性頻拍、心房細動のほか、心室頻拍、心室細動、WPW症候群などがあります。心室頻拍や心室細動は、放置したままでいると短時間で意識消失から突然死に至る危険性が高く、緊急な治療を必要とする重症不整脈に相当します。

 心室頻拍は、心室から発生した異所性刺激によって、1分間当たりの拍動が100~200回という非常に速い発作性の頻脈を示します。血液の送り出しが阻害されて血圧も低下し、さらには心室細動に移行する可能性のある危険な病態です。

 心室細動は、心室の無秩序な興奮により異常な刺激を受け、1分間当たりの拍動が300~600回と極端に速くなる病態です。心室が小刻みに不規則に震える細動を伴って、電気刺激に心臓の反応が追い付かなくなり、拍動が弱まって血液の送り出しが不能な状態となり、血圧はゼロに下がります。胸痛や不快感が起き、血液が脳や体全体に届かなくなって、細動が10秒前後続くと意識を消失、さらに10分続くと脳死に至るともいわれています。

 心臓突然死の多くは心室細動が原因で、即座に心臓マッサージを開始するか、公的機関やスポーツ施設を中心に配備されている自動体外式除細動器(AED)などを用いて細動を取り除かなければ、循環停止から呼吸停止に陥り死亡します。

 心室細動は、もともと心臓の筋肉が弱っている人に多く起き、拡張型心筋症やブルガダ症候群と呼ばれる珍しい心臓病を持つ人にも起きます。また、遺伝的に重症不整脈を起こしやすいタイプもあり、若者が睡眠中などの安静時や運動中に、心室細動を起こすこともあります。

 若者の場合、持病がなければ心室頻拍や心室細動などの重症不整脈の兆候も現れにくく、たとえ不整脈で倒れても軽度で回復して、それに気付かない場合があって予知が難しく、突然死の原因になりやすいという特徴があります。

 心室細動は活動時よりも安静時、特に睡眠時に起こりやすく、睡眠中に心室細動発作を繰り返していても本人には自覚されないこともあります。同居者がいた場合、夜間に突然もだえてうなり声を上げたり、体を突っ張ったり、失禁したりする全身症状を指摘され、初めて発作があったことがわかることもあります。睡眠時などの安静時の発作は、再発率が高くなっています。

 日本国内では心臓が原因の突然死が年間7万人を超え、そのうち最も重大な直接原因が重症不整脈と考えられています。

 重症不整脈は、命にかかわるものなので、まずは毎年の健康診断をきちんと受けること、そして健診で異常が見付かったり、胸の自覚症状があった際には循環器科、循環器内科、もしくは不整脈専門の不整脈科、不整脈内科を受診することが勧められます。

頻脈性不整脈の検査と診断と治療

 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による診断では、検査によって症状を特定します。普通の心電図検査を中心に、胸部X線、血液検査、さらにホルター心電図、運動負荷検査、心臓超音波検査などを行います。いずれの検査も、痛みは伴いません。

 ホルター心電図は、携帯式の小型の心電計を付けたまま帰宅してもらい、体を動かしている時や、寝ている時に心電図がどう変化するかをみる検査。長時間の記録ができ、不整脈の数がどれくらいあるか、危険な不整脈はないか、症状との関係はどうか、狭心症は出ていないかなどがわかります。とりわけ、日中に発作が起こりにくい不整脈を発見するのに効果を発揮します。

 運動負荷検査は、階段を上り下りしたり、ベルトの上を歩いたり、自転車をこいでもらったりする検査。運動によって不整脈がどのように変わるか、狭心症が出るかどうかをチェックします。

 心臓超音波検査は、心臓の形態や動きをみるもので、心臓に疾患があるかどうかが診断できます。

 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による内科治療では、抗不整脈薬という拍動を正常化する働きのある薬を中心に行います。ただし、不整脈そのものを緩和、停止、予防する抗不整脈薬での治療は、症状を悪化させたり、別の不整脈を誘発したりする場合があり、慎重を要する治療法であるといえます。

 抗不整脈薬のほかに、抗血栓薬など不整脈の合併症を予防する薬なども用います。

 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による外科治療では、頻脈性不整脈に対して、体内に挿入したカテーテル(細い管)の先端から高周波を流し、心臓の過電流になっている部位を焼き切って正常化する、カテーテル・アブレーション法という新しい治療法が行われています。

 この治療法は、心臓の電位を測って映像化する技術が確立したことで実現しました。

 薬物療法に応じず、血行動態の急激な悪化を伴い心室頻拍、心室細動、心房粗細動などを生じる重症不整脈に対しては、直流通電(DCショック)を行います。

 また、慢性的に重症心室頻拍、心室細動の危険が持続する症状に対しては、植え込み型除細動器(ICD)の埋め込み手術も考慮されます。植え込み型除細動器は、致命的な不整脈が起きても、それを自動的に感知して止めてしまう装置です。

 治療に関しては、疾患自体の原因がはっきりしていないため対症療法に頼るしかなく、現在のところ根治療法はありません。心室細動発作を起こした際は、自動体外式除細動器(AED)、または手術で体内に固定した植え込み型除細動器(ICD)などの電気ショックで回復します。

 心室細動発作を起こしたことが心電図などで確認されていたり、原因不明の心停止で心肺蘇生(そせい)を受けたことがある人では、植え込み型除細動器(ICD)の適応が勧められます。このような発症者は今後、同様の発作を繰り返すことが多く、そのぶん、植え込み型除細動器(ICD)の効果は絶大といえます。また、診断に際して行う検査においてリスクが高いと判断された場合にも、植え込みが強く勧められます。

 といっても、植え込み型除細動器(ICD)の植え込みはあくまで対症療法であり、発作による突然死を減らすことはできても、発作回数自体を減らすことはできないところに限界があるといわざるを得ません。

 植え込み型除細動器(ICD)は通常、左の胸部に植え込みます。鎖骨下の静脈に沿ってリード線を入れ、心臓の内壁に固定します。治療には500万円ほどかかりますが、健康保険が利き、高額療養費の手続きをすれば、自己負担は所定の限度額ですみます。手術後は、入浴や運動もできます。

 ただし、電磁波によって誤作動の危険性もあり、社会的な環境保全が待たれます。電子調理器、盗難防止用電子ゲート、大型のジェネレーター(発電機)などが、誤作動を誘発する恐れがあります。

 万一、発作が起きた際の用心のため、高所など危険な場所での仕事は避けたほうがよく、車の運転も手術後の半年は原則禁止。電池取り替えのため、個人差もありますが、5〜8年ごとの再手術も必要です。確率は低いものの、手術時にリード線が肺や血管を破ってしまう気胸、血胸なども報告されています。

 

■百日ぜきを早期診断する新しい検査法が登場 10歳代以上の患者増に対応

 

 急性の呼吸器系の感染症で、1カ月近く激しいせきが続く百日ぜきは予防ワクチンで乳幼児の患者は減りましたが、免疫効果の弱まる10歳代から上の世代で増えており、厚生労働省は来年から、全医療機関に患者の届け出を義務付ける予定です。

 百日ぜきを早期診断できる新しい検査法が昨年11月、保険適用され、流行の防止が期待されています。

 百日ぜきは、百日ぜき菌の感染によって起こり、症状は鼻水、くしゃみ、せき、微熱など。発症から1~2週間でせきが徐々にひどくなり、「コンコンコンコン」と連続する短いせきと、息を吸い込む時の「ヒューッ」と笛のような音が特徴です。

 感染症の中でも伝染率は高く、1人の患者が感染期間中に病気を移す平均患者数をみると、百日ぜきは12~21人。インフルエンザの1~3人、ノロウイルスの3~4人、風疹の6~9人より高く、麻疹(はしか)と同レベル。

 予防ワクチンは、4種混合ワクチンとして生後3カ月から接種できます。その免疫効果は一生続くと思われがちですが、中学生までに約半数で効果がなくなるという研究報告もあり、10歳代から上の世代になってかかる人が出てくるわけです。

 初めての感染なら、連続する短いせきなど特徴的な症状からわかりやすいものの、2回目の感染ではその特徴がなく発熱もないため、感染の自覚がない人が周囲に移す恐れもあります。

 感染しても、マクロライド系抗生物質で治せます。ただし、乳児では、手足のまひなど後遺症や死亡の恐れもあります。

 川崎医科大学小児科教授の尾内一信さんは、「成人の場合は長引くせきですむが、ワクチン接種前の乳幼児がかかると重症化の危険がある。保菌者として無意識に病原菌を拡散させないよう注意が必要だ」と話しています。

 感染拡大を食い止めると期待されているのが、最近、登場した新しい検査法です。これまでの診断は主に、症状から医師の主観で判定していたのに対し、新しい検査法は症状がはっきりする前に客観的データから診断でき、正確な患者数をつかむのに役立ち、潜在的な流行を防げるといいます。

 この新しい検査法は、感染後に体の中で増える百日ぜき菌の遺伝子(DNA)や、菌に対抗して体の中に作られる抗体の量を調べるもの。それぞれ発症後、増加のピークを迎える時期が違うので、検査を組み合わせて患者の状態を推測できます。

 発症初期に有効なLAMP法は、鼻の奥の粘膜に百日ぜき菌のDNAがあるか調べます。このほか、百日ぜき菌の増殖時期より遅れて増加する抗体量を調べる血液検査があります。最近、百日ぜき菌自体に反応する抗体IgMとIgAを調べるキットが登場。抗体量のピークは、IgMが発症から約2週間後、IgAが約3週間後となります。

 抗体を使う検査法は、百日ぜき菌の毒素に反応するIgGを調べる方法が一部で行われてきたが、増加ピークが発症後3~4週間なので、初期診断には使えませんでした。

 新しい検査キットの実用化に伴い、日本小児感染症学会、日本小児呼吸器学会は、百日ぜきの診断基準や検査の手順について診療指針の見直しを行いました。

 

 2017年7月14日(金)

期外収縮

 

心臓が本来の拍動のリズムを外れて、不規則に収縮する不整脈

 期外収縮とは、異常な電気刺激によって心臓が本来の拍動のリズムを外れて、不規則に収縮する不整脈の一つ。

 不整脈は、一定間隔で行われている心臓の拍動のリズムに、何らかの原因によって乱れが生じる疾患の総称。この不整脈は、脈が正常よりも速くなり、1分間当たりの心拍数が100回を大きく上回る症状をみせる頻脈性不整脈、脈が正常よりも遅くなり、1分間当たりの心拍数が60回未満まで下回る症状をみせる徐脈性不整脈、そして、普段規則正しく打っている脈が不規則なリズムになる期外収縮の3つに分類されます。

 期外収縮は、不整脈の中で一番多く起こります。健康な人でもみられ、年齢を重ねていくにつれてみられる頻度も高くなっていきます。

 脈が不規則になり、「トン、トン、トン」と規則正しく打っている脈の中に時々「トトン」と早く打つ脈が現れたり、急に心臓の1拍動が欠け、1秒飛んで2秒後に拍動するといったリズムの乱れを伴います。

 心室性期外収縮と、より良性の心房(上室)性期外収縮に分かれますが、いずれの場合も心臓がドキンとしたり、心臓が一時止まったように感じたりします。

 心臓は全身に血液を送り出すために、規則正しいリズムで収縮と拡張を繰り返しています。心臓の右心房にある洞結節(どうけっせつ)という部位で電気刺激が発生し、電気刺激は房室結節を通って心室へと伝えられます。

 期外収縮は洞結節以外の部位で電気刺激が発生し、心臓に伝えられるものです。心房で電気刺激が発生した場合が心房(上室)性期外収縮心室で電気刺激が発生した場合が心室性期外収縮に相当します。 通常の洞結節から発生する電気刺激よりも、早いタイミングで心臓に伝えられるため、脈をとった時に「早いタイミングで打つ」、「リズムが不規則になる」、「脈拍として触れることができず、脈が一拍飛ぶ」ように感じます。

 期外収縮は起きても無症状であることが多いのですが、胸の違和感や痛み、喉(のど)の詰まった感じなどの症状が出ることもあります。連続して起こると、血圧の低下や動悸(どうき)、めまいなどが生じることもあります。

 心室性期外収縮であれば、命の危険にかかわる心臓の疾患から起きている可能性もあります。突然死の原因にもなる心筋梗塞(こうそく)や、心機能の低下を来すこともある心筋症、心臓に負担がかかる弁膜症などです。

 心房(上室)性期外収縮であれば、発生する数も少なく、無症状であれば、ひとまず心配はありません。ただし、症状が連続して起こる場合には、心房細動などの危険な不整脈へと移行することがあるので注意が必要です。

 通常は洞結節から規則正しく1分間当たり60~100回の電気刺激の発生がみられますが、心房細動では1分間当たり400~600回も心房が不規則に動きます。心房内の血液の流れは悪くなり、意識の消失や心機能の低下、血栓を生じて脳梗塞を招くこともあります。

 健康診断などの検査で期外収縮を指摘されたり、自分で脈をとった時に脈が飛ぶなどして期外収縮だと感じたりした場合は、1日に起こる回数や頻度などを確認してみるといいでしょう。頻繁に起こるような場合は、医療機関で検査を受けて確認してみるといいでしょう。

期外収縮の検査と診断と治療

 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による診断では、心電図検査が基本となります。

 一般的に通常の検査は限られた時間の中で情報を集めますが、詳しく検査する場合はホルター心電計を利用します。これは胸に電極をつけて24時間にわたる心電図を記録する携帯式の小型の装置で、運動中や食事中、就寝中などでの期外収縮の出現頻度と出現形態を確認できます。

 また、基礎心疾患の有無や運動前後での期外収縮の出現頻度をみる目的で、心臓超音波検査や運動負荷心電図を行います。

 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による治療では、健常な人でも自分の年齢数くらいは期外収縮が現れてもおかしくないので、単発の期外収縮で無症状であれば、日常生活に制限を設けません。

 症状が強い時には、まず抗不安薬を投与します。それでも症状がある場合には、抗不整脈薬を使うことになります。薬物治療を行う場合には、副作用のリスクを考慮して、十分に検討した上で慎重に行います。

 運動をすると期外収縮が頻発する場合には、期外収縮の連続による頻脈(頻拍)や持続性の頻脈が生じる可能性があるので、運動を控えるよう制限を設けます。逆に、運動によって期外収縮がなくなる場合には、運動制限を設ける必要はありません。

 期外収縮自体の予後は、良好です。しかし、心室性期外収縮が引き金になって致死的な頻脈が生じることがあります。このような場合は治療が必要で、鼠径(そけい)部などから挿入した細いカテーテルにより、心臓の期外収縮の原因組織を高周波電流で焼灼(しょうしゃく)する経皮的カテーテル心筋焼灼術を行うことがあります。

 一般的な期外収縮の予防には、規則正しい生活とバランスのとれた食事を心掛け、ストレスの低減、睡眠不足を避けることなどが大切です。喫煙や過度の飲酒も控えます。

 

■若年がん治療、将来の出産へ生殖医と連携を 学会が初の指針を作成

 

 日本癌(がん)治療学会は13日、若くしてがんになっても、治療後に子供を持つ可能性を残すための方法を示した初の診療ガイドライン(指針)を作成し発表しました。

 がん治療を担当する医師らが、治療による不妊のリスクや治療前の卵子精子の保存などについて患者に情報を正しく伝え、生殖医療の専門医との連携を進めるのがねらいです。

 がん治療では抗がん剤による化学療法、放射線治療、手術によって、男女ともに生殖機能が悪影響を受け、妊娠できる能力が失われる可能性があります。最近では、治療前にあらかじめ卵子精子を凍結保存することで生殖能力を温存する方法が注目されています。しかし、こうした情報が医師から患者に適切に伝わっていないことが課題となっていました。

 指針では、「治療医はがん治療を最優先する」としつつ、治療で子供が持てなくなる恐れがある場合、治療前に適切に情報を伝え、患者が希望すれば早期に生殖医療の専門医を紹介するなどとしています。

 対象は小児や思春期・若年がん患者で、40歳未満で治療を始めた患者を想定。女性生殖器や泌尿器など分野横断的に取り扱っています。

 また、乳がんや子宮頸(けい)がん、精巣がん、白血病など8つのがんの種類別に生殖機能の温存の対象となる患者や、具体的な治療法を紹介。

 例えば、乳がんの場合の対象は、標準治療を実施して長期の予後が期待できるステージ(進行度)0から3までの患者としました。さらに、乳がん患者が生殖機能の温存を希望した場合、手術後の抗がん剤治療の開始を最大12週間遅らせ、その間に卵巣から卵子を取り出して凍結して保存できるケースがあるとしました。

 指針を作成した鈴木直・聖マリアンナ医科大学教授は、「治療優先という中でも子供を望む患者もいるが、情報がないために自己決定できない場合があった。指針は患者が将来を考え、自己決定を促すためのものとなる」と説明しています。

 指針は医療者向けですが、7月下旬から全国の一般の書店でも販売されます。

 

 2017年7月14日(金)

■3大体臭を「見える化」できる測定器をネットで先行販売 コニカミノルタ

 

 コニカミノルタ(東京都千代田区)は13日、人工知能(AI)により体臭を「見える化」できる測定器「Kunkun body(クンクンボディー)」の先行販売を始めたと発表しました。

 臭いの種類や強さを測定し、スマートフォンスマホ)上の専用アプリに結果を表示します。先行販売は、インターネットを通じて資金を集めるクラウドファンディングサイトの「Makuake(マクアケ)」で始まりました。

 価格は30000円(税込み)を予定していますが、先行販売では22500円(税込み)から購入できます。

 4つのセンサーで測定したデータをAIが認識・解析し、「汗臭」「加齢臭」「ミドル脂臭」の3大体臭をチェック。頭や耳の後ろ、脇、足などに機器をかざすと、20秒ほど待つだけで、総合値と3大体臭の状態が専用アプリに表示されます。種類別では10段階、総合値では最大100点までの点数で結果を示し、「臭っている」「まだ大丈夫ですが要注意」などの文言で対応を促します。

 臭いを種類ごとにかぎ分けて、強さを測定できる技術は世界初といい、大阪工業大学と共同開発した技術を活用しました。先行販売の結果を見極めた上で、一般販売を検討します。

 コニカミノルタの開発担当者は、「近年、(オフィスや電車などで)体臭が周囲に不快感を与える『スメルハラスメント(スメハラ)』が話題になっている」とし、「臭いの悩みから解放される社会を提供したい」と話しています。

 

 2017年7月13日(木)

■日本語表記のB型肝炎治療薬の偽造品、中国国内で流通 厚労省が注意喚起

 

 厚生労働省は12日、中国国内でB型肝炎治療薬「ベムリディ錠」の偽造品が見付かったと発表しました。

 現状、日本では偽造品は見付かっておらず、偽造品の服用に起因すると思われる健康被害も確認されていませんが、偽造品のボトルに日本語の説明文があったことから、都道府県などに注意喚起しました。

 製造販売するアメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」によると、ベムリディは中国で承認されていません。インターネットを通じて手に入れた中国在住の購入者が4月、同社の日本法人のホームページ上に、本物かどうかメールで問い合わせ、発覚しました。6月以降、同様の問い合わせが中国から数件寄せられているといいます。  

 厚労省監視指導・麻薬対策課は、日本語表記にすることで本物に見せ掛けた可能性が高いとして、中国人が中国国内での偽造品流通を狙ったとの見方を強めています。

 偽造品はボトルのふたの色がオレンジで、正規品の青色と異なるほか、外箱も粗雑なつくりでした。錠剤の外観も偽造品は白色で、正規品の黄色と違いがあり、錠剤からはビタミンB群の一つである葉酸の成分が検出されました。

 厚労省は別の形態の偽造品が発見される恐れもあるとして、医療機関保険薬局に対し「偽造品を発見した場合には、決して流通させたり、調剤したり、服用したりすることなく、保健所や都道府県に相談する」よう注意喚起しました。

 ギリアド・サイエンシズの製品を巡っては1月、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が奈良県内の薬局チェーン店や東京都内の卸売業者から見付かりました。

 

 2017年7月13日(木)